清田中央地区を流れるトンネ川とポントンネ川(トンネ川の支流)の環境整備計画がまとまり、2月4日(土)、清田中央会館(清田4条2丁目)で行われた説明会で、札幌市側から住民側に発表されました。

遊歩道と桜並木ができるトンネ川

 それによると、トンネ川とポントンネ川の左右岸合計延長2キロにわたり幅1・5メートル~2メートルの遊歩道(アスファルト舗装)を新たに設置します。転落防止柵のない区間は、他と同じ柵を設けます。

整備計画が発表された説明会=2017年2月4日、清田中央会館

 遊歩道には、主にエゾヤマザクラを10メートル間隔で植林し、桜並木とします。サクラのほかにナナカマドやヤマモミジも一部、植林します。将来は、旧道のコカ・コーラ前と並ぶ清田区の桜の名所になりそうです。

 これに伴い、遊歩道整備や河川管理に支障となる枯損木100本程度を伐採します。また、橋のたもとの遊歩道入口には車止めを取り付け、遊歩道には石材を使ったベンチを設置します。

 トンネ川とポントンネ川の整備をめぐっては、平成27年度と28年度の2か年にわたって計8回、札幌市側と住民側がワークショップを開催して意見交換してきました。

ワークショップの様子

 その過程で、清田中央公園付近に、川の水に親しむことができる親水スペースを設ける計画が有力なプランとして議論されてきました。

 しかし、この日の最終計画案では、親水スペースは設けず、代わりに川を展望できる「展望広場」を設けることになりました。

 これについて、札幌市から委託されている設計コンサルタントの福田水文センター(札幌市北区)は「トンネ川は勾配が急で、大雨時には急に増水し、流速が速くなる。さらに河床には常に藻が生えており、大変すべりやすいため、親水空間を設置するのは危険と判断した」と説明しました。

 住民側は親水スペースができないことに少し残念な様子でしたが、最終的に了承しました。

住民参加で行った現地調査=2016年10月16日

 今回の計画は、8回のワークショップを通じて住民が積極的に計画づくりに参加しました。行政と住民が一体になって作り上げた素晴らしい試みだったと思います。

 今後は、平成29年度に設計を行い、平成30年度に工事を行う予定です。

 整備後は、これまで同様に札幌市が年1回の草刈りの実施や剪定作業を行いますが、地域住民による草刈りや清掃なども必要になってきそうです。それをどうするのかが、今後の課題となりそうです。この新しい遊歩道の整備を通じて、新たな「地域の絆」が生まれることが期待されそうですね。

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