北海道新聞の3月2日(月)の社説「新型肺炎と知事 丁寧な調整が不可欠だ」には違和感を覚えました。

 新型コロナウイルスの感染者が全国一になっていることから、鈴木北海道知事は全道一斉休校要請に始まり、緊急事態宣言、週末の外出自粛要請と立て続けに対策を打ち出しました。

 これに対して、北海道新聞は社説で「一連の判断に際して、知事が道庁内や市町村長らと事前に調整した形跡はない」「副作用が予想される判断を下す場合には、それを最小限に抑える対策を一緒に示すべきではないか」と批判しました。

 しかし、どうなんでしょう。政府の専門家会議が先日、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐには「ここ1~2週間が瀬戸際」と発表しました。北海道179市町村長と事前調整していたら、2週間くらいすぐに過ぎてしまうのではないでしょうか。

 確かに、困る人や業者の方もいるでしょう。そういう方たちへの配慮が必要なのは言うまでもありません。でも、緊急事態なのですから走りながら調整することも、ある程度仕方ない面があるのではないでしょうか。

 丁寧な事前調整は、大事です。当たり前です。平時なら。でも、いまは緊急事態、有事ではないですか。

 集中豪雨や津波の時、首長があちこち相談していたら、瞬時に避難指示ができますか。人命が失われます。

 社説はさらに「全国的に検査態勢が不十分で潜在的感染者がどれだけいるかわからない。その段階で『全国一』をアピールすれば『北海道は危険』との不要な風評を広げかねない」とも書いています。

 道新さん、今、風評を心配する時ですか。なんとか北海道の感染拡大を防ぐために「やるべきことはすべてやる」(鈴木北海道知事)ときではないですか。

 道新の社説には「感染拡大を防ぐには、こうしたらいい」ということが1行も書いていません。書いてあるのは批判だけです。

 一連の事態について、SNSにはこんな書き込みがありました。

「人の命が関係してくることに、やりすぎなんてない。あの時は大袈裟だったねって、笑えるくらいがちょうどいい」

 鈴木北海道知事の一連の決断は英断だと思います。感染への危機感も伝わってきました。

 私たちは札幌市清田区の小さな地域メディアにすぎませんが、鈴木北海道知事の一連の決断と姿勢を支持したいと思います。

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