チェロ奏者土田英順さんによる「能登半島地震復興支援チャリティーコンサート」が5月26日(日)、里塚・美しが丘地区センター(札幌市清田区里塚2条5丁目1-1)で行われました。

チェロを弾く土田英順さん=里塚・美しが丘地区センター

 里塚・美しが丘地区センターは毎年、土田英順さんを招き東日本大震災復興支援コンサートを行ってきており、今回が11回目。ただし、今回は今年1月1日に発生した能登半島地震の復興支援コンサートとなりました。

チャリティーコンサート

 土田さんは、能登半島地震復興支援チャリティーコンサートを今年1月から始め、今回が17回目だそうです。会場に募金箱を置き、集まった義援金は能登半島復興のボランティア活動に使われるということです。

チェロ土田英順さん、ピアノ矢崎有佳さん

 演奏は土田英順さんと、札幌のピアニスト矢崎有佳さん。

 カタルーニャ民謡「鳥の歌」の演奏で始まり、カッチーニ「アヴェマリア」、ラフマニノフ「ヴォカリーズ」、エックレス「チェロソナタト短調」を続けて演奏しました。

 チェロとピアノの美しいメロディーが静かに会場に流れ、心が洗われるような音色でした。2人の演奏には、地震で犠牲になった人々への鎮魂の響きがありました。

能登地震被害のスライド上映

 この後、土田さんが能登の知り合いのお坊さんから送られてきたという被災地の写真がスライド上映されました。5月になっても、なかなか復興が進まない被災地の状況に胸が痛みます。

能登被災地への募金に応じるコンサート参加者

 土田さんは「行政がもっと被災者に寄り添ってくれたなら」と語りました。

 休憩の後、アルゼンチンの作曲家ピアソラの名曲「孤独の歳月」と「ブエノスアイレスの四季」全曲を演奏しました。最後にアンコールに応えて、竹内まりやさんの「いのちの歌」を演奏、幕となりました。

 会場には約50人が詰めかけ、演奏に静かに耳を傾けました。

 土田英順さんは日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。現在はソリストとして活躍中です。東日本大震災復興支援チャリティーコンサートは、これまでに19都道府県で開催し、500回を超えます。

 土田さんは6月9日15時から、デビュー65周年記念リサイタルをザ・ルーテルホール(札幌市中央区大通西6丁目)で開催します。「年齢的にも最後のリサイタル」だそうです。入場料4000円。

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