9月6日(水)午前3時8分、胆振地方中東部を震源に発生した大変強い地震(最大震度7、厚真町)は、清田区にも大きな被害をもたらしました。里塚1条1丁目、2丁目付近の住宅街では、道路がへこんで波打ち、住宅が大きく傾きました。液状化も発生し、付近の旧道は土砂で埋まり、夜まで不通になりました。

傾く住宅、へこむ道=里塚

 清田区によると、6日夜、区内14の避難所に計486人が避難し、不安な夜を過ごしました。

 清田区の震度は、清田消防署の震度計では「震度5強」だったそうです。

 清田区内でもっとも大きな被害が発生したのは、里塚1条1丁目の里塚中央ぽぷら公園周辺の住宅街です。全国ニュースでもその映像がたびたび報道されました。

 大きく傾いた家が10軒近くあり、小さく傾いた家や土台が浮き上がってしまった家を含めるとかなりの数の住宅が損傷を受けました。

道路がへこんでマンホールが突出=里塚

 近くの道路も波打ったようにうねり、原形をとどめない状況です。

 里塚中央ぽぷら公園は町内会の夏祭りなどが行われるのどかな公園ですが、大きく波打った状態になってしまっています。

いたるところで亀裂=里塚

 また、地下の土砂が地表に噴き出る液状化現象も発生し、大量の土砂が流れ出て、近くの自動車のタイヤを埋めてしまいました。また、土砂が流れ込んで旧道は不通になりました。このため終日、作業員が土砂の取り除き作業を行い、ようやく復旧して開通したのは6日20時45分でした。

液状化でたまった土砂を取り除く作業=里塚の旧道

 また、清田区里塚1条4丁目の国道36号線沿いの土地が陥没し、大きな穴が開き、乗用車が穴の底に転落していました。さらに、北広島市大曲との境にある清田区美しが丘2条10丁目でも住宅の前の道路がぽっかりと大きな穴を開け、陥没。近くのがけでは、プレハブの事務所ががけ側に大きく傾いてしまいました。

土地が陥没、車が転落=里塚の国道36号線脇

 地震発生とともに、全道で295万戸が停電になりました。清田区も全域で停電になりました。清田区は一部地域で6日夜に電気回復しましたが、夜中まで多くの地域では停電が回復せず、真っ暗の中で夜を過ごしました。

事務所ががけに落ちかける=美しが丘

 さらに断水も発生。平岡、里塚、平岡公園東、里塚緑が丘のかなり広範囲で断水になりました。このため札幌市水道局が清田区役所横や美しが丘シープヒル公園など計11か所に給水所を設けました。このうち清田区役所横の給水所は24時間対応で給水を行いました。

広範囲で断水し、清田区内11か所に給水所

 避難所は、区内の小中学校など計21か所に開設されました。このうち真栄中の避難所はペット受け入れOKとしました。

平岡南小体育館の避難所。停電のため、灯りはろうそくランタンなど

 清田区が6日23時30分にまとめたところによると、平岡南小に130人、美しが丘小99人、清田緑小41人、北野台中40人、清田区体育館40人、真栄中31人、美しが丘緑小30人、真栄小24人、清田小22人、北野中13人、北野小7人、清田南小7人、有明小1人、平岡小1人と、14の避難所に計486人が避難しました。

食料や飲料水を求めて長い列

 平岡南小と美しが丘小は、大きな被害があった里塚1条1、2丁目地区に近く、被災した人たちが不安な気持ちで避難してきたようです。

 平岡南小の避難所に6日夜行ってきました。停電し断水もしている避難所で、真っ暗な中、ろうそくランタンと懐中電灯の暗い明りで避難所生活をしていました。このような本格的な避難所の開設は、清田区では初めてです。

 一方、里塚霊園では、墓石が倒れたり損壊したりなどの被害が多く発生しています。

 なお、昨日は清田区の地震関連情報をツイッター「ひろまある清田」で、リアルタイムで発信しました。発信数は45本になりました。本日もツイッターで速報します。こちらもご覧ください。

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