絵手紙風の絵画を描いている清田区清田の矢野栄子さんが1月14日(火)~19日(日)まで、大丸藤井セントラル7階ギャラリー(札幌市中央区南1条西3丁目)で個展を開いています。

個展を開いた矢野栄子さん=大丸藤井セントラル

 矢野さんは、滝川、赤平、札幌の病院で長年、看護師を務めてきました。退職後は、札幌シニア大学や、清田区が三里塚小学校で開催しているシニアスクールなどに参加、積極的に地域社会とのかかわりを持ってきました。

 障がい者施設のピースフルノビロ(清田区真栄3条2丁目)で、作業のお手伝いボランティアなども行ってきました。地域貢献を通して、自分自身も成長できるのが生きがいだったといいます。

 矢野さんは、もともと美術作品の製作が好きで、50代のころは粘土で人形制作を始めたそうです。

 その後、絵手紙と出会い、顔彩で絵手紙風の小品をたくさん描くようになりました。

 今回の個展は、昨年2019年5月に次いで2回目です。約1600点の作品が、ギャラリーいっぱいに展示されています。

 ミッキーマウスやピカチュウ、ペコちゃん、アンパンマンなど可愛いキャラクターの絵や、道内各地のゆるキャラ、百人一首、季節の絵手紙、恐竜、相撲や映画を素材にしたものなど、さまざまな絵が展示されています。人形作品も展示しています。

 どれも、明るく陽気で、前向きな印象の作品です。

 矢野さんは現在、免疫機能が低下する難病「特発性血小板減少性紫斑病」という病気の治療を受けているそうです。外出時はマスクの着用が必須だそうです。

 つらい病気でも、絵を描いていると楽しい気分になるといいます。

 15日は、北海道新聞に大きく紹介されたこともあり、朝から多くの人が個展を見に来場しました。

 赤平の病院で一緒に働いたという元看護婦の女性は、個展会場で30年ぶりに矢野さんと再会しました。「矢野さんは、いつもてきぱきと仕事をする先輩でした。きれいではつらつとしていて、後輩の看護婦みんなのあこがれだったんです」といいます。

 矢野さんが看護師として働く姿の写真等も展示されています。

 矢野さんは、これまで支えてくれた人たちへ感謝の気持ちで個展を開いたそうです。それを見に来た人たちも、矢野さんの愉快であたたかい作品から元気をもらえる、そんな個展です。

 個展は10時~18時。最終日は15時まで。無料。

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