札幌市清田区の厚別川(あしりべつ川)に今年も約80匹の鯉のぼりが掲揚されました。川風に吹かれて地域に春の訪れを告げています。

 こいのぼりが掲揚されているのは、国道36号線と旧道(旧国道36号線)の間の厚別川。4月17日(土)に、地元のNPO法人あしりべつ川の会の人たちが取り付けました。

 川の両岸を長さ約60メートルの3本のワイヤーロープで結び、それぞれに大小さまざまな鯉のぼりを取り付けました。

 鯉のぼりには、地域の子供たちの健やかな成長と地域の発展の願いが込められています。

 厚別川のこいのぼりは2003年から始まり、今年で19回目となりました。地元の人たちにとっては、清田区の春の風物詩として、すっかり定着しています。

 鯉のぼりは、こどもの日(端午の節句)を過ぎた5月9日(日)まで掲揚されます。

 あしりべつ川の会は、厚別川を生かしたまちづくりを進めるボランティアグループ。初の鯉のぼりのほかにも、河川敷の清掃活動や河川敷パークゴルフ場の管理、夏の子供向けイベント「あしりべつ川体験塾」の協力などの活動を行っています。

 鯉のぼりは日本の昔からの風習です。江戸時代中期に、武家の家で男児の成長を願って「のぼり」を掲揚したのが始まりのようです。そして武家に対抗して商人や庶民の間では「鯉のぼり」を揚げるようになったといいます。

 昭和30年代頃までは、各家の庭先などで鯉のぼりを揚げる風習がかなりあったと記憶していますが、近年は、こうした風習も少なくなりました。

 童謡「こいのぼり」は90年前の昭和6年(1931年)に発表されました。この歌を聴くと、昔の鯉のぼり、端午の節句が懐かしく思い出されます。

こいのぼり
やねよりたかい こいのぼり
おおきいまごいは おとうさん
ちいさいひごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる

[広告]