地域の少年補導員として30年間近くも子供たちの健全育成活動をしてきた清田区美しが丘の後藤美智子さんが、栄えある「全国少年補導功労者表彰・少年補導栄誉金章」を受賞しました。清田区役所で11月4日(木)、伝達式が行われました。

登校時の児童を見守る後藤さん

上原豊平警察署長(左)から表彰状を伝達される後藤さん
後藤さんが少年補導員になったのは平成4年(1992年)。最初は、「深夜に暴走族が現れたら交番に連絡してくれればいいから」と豊平警察署から頼まれ、引き受けたそうです。
昨今は、インターネット犯罪が増え、なかなか後藤さんたちの手の届かないことも多くなっているそうです。
そうした中、平成17年(2005年)から取り組んでいるのが児童たちの登下校の際のパトロールです。豊平警察署、美しが丘小学校から依頼された後藤さんは、「よし、地域の子供たちは自分たちで守ろう」と立ち上がりました。
今も毎朝、美しが丘小学校の児童たちが登校する時間帯の30分間ほど、美しが丘南公園(清田区美しが丘2条7丁目)付近の通学路に立って、子供たちに温かく声をかけ、見守っています。
後藤さんは毎朝、笑顔で子供たちに「おはよう」「元気?」と声を掛けます。子供たちからも「おはよう」と元気な声が返ってきます。「私の方が子供たちから元気をもらって、今日までやってこられたと思います」と話しています。
通学になれていない1年生には、登校途中で泣き出す子もいるそうです。その時は、途中まで一緒に歩いてあげるそうです。
後藤さんは、その明るく元気で飾らない人柄で、子供たちや地域の人たちから慕われています。

(左から)上原豊平警察署長、後藤さん、山田清田区長
後藤さんは、全道の少年補導員でつくる北海道少年補導員連絡協議会の会長も務めています。
また、少年補導員以外にも、三里塚町内会長、里塚・美しが丘町内会連合会副会長、里塚・美しが丘地区福祉のまち推進センター運営委員長も務めており、住み良い地域コミュニティーづくりに活躍しています。
本年度の「全国少年補導功労者表彰・少年補導栄誉金章」の受賞者は北海道では後藤さんを含め2人だけ。表彰式は例年だと東京で行われ、警察庁長官から授与されますが、コロナ禍のため表彰式は中止に。
代わりに清田区役所で伝達式が行われ、上原一宏豊平警察署長から表彰状と金章のメダルが贈られました。上原署長は「後藤さんの活動は少年の健全育成の原点。これからも可能な限り元気に活動していってほしい」と祝福しました。
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