あしりべつ郷土館(札幌市清田区清田1条2丁目、清田区民センター2階)の運営委員会事務局スタッフ8名が11月27日(土)、つきさっぷ郷土資料館(札幌市豊平区月寒東2条2丁目)を訪ね、館内を見学し、つきさっぷ郷土資料館の皆さんと交流しました。

つきさっぷ郷土資料館を見学するあしりべつ郷土館の一行

 あしりべつ郷土館は清田区内の5つの町内会連合会でつくる運営委員会が管理運営しています。つきさっぷ郷土資料館も月寒地区町内会連合会が運営していると聞き、郷土館運営の勉強のため視察・見学しました。

昔の農業・林業の道具を展示

 つきさっぷ郷土資料館は昭和16年(1941年)、旧陸軍北部軍司令官官邸として建てられたレンガ造りの洋館を活用して昭和60年(1985年)に開館しました。この建物は戦後、米軍に接収され、昭和25年から58年までは北海道大学月寒学寮として使用されていました。

昔の生活道具の展示を見学

 館内の展示資料は約4000点もあり(あしりべつ郷土館は約1600点)、①開拓・農耕・林業②昔の暮らし・生活道具③旧軍隊関係(明治29年、月寒に兵営=歩兵第25聯隊=が置かれ、月寒から多くの将兵が満州、サハリン、千島へ出兵したという歴史が月寒にはあります)④古文書・写真の4部門に分けて展示しています。

なつかしい生活用品がたくさん

 つきさっぷ郷土資料館は月寒地区町内会連合会の中に設けた運営部が管理運営しています。そのスタッフ(10名余)の皆さんから館内の展示物について、あしりべつ郷土館一行は懇切丁寧な説明を受けました。

懐かしい真空管ラジオ。右は、NHK朝ドラ「カムカムエヴリバディ」に登場したラジオに似ています。左は、今も放送が聞けます

歩兵第25聯隊や旧軍隊関係の展示もある

       多くの展示物が非常によく収集されており、管理状態もきれいで見事です。月寒地区の昔の写真も豊富に展示してあり、昔の月寒の様子がよく分かります。「遺品整理などで古いものがある場合は、つきさっぷ郷土館に一声かけてくださいと地域にお願いしている」との話でした。

 建物は市の所有で、それを無償で月寒町連が借り受け、電気ガス水道などの公共料金も市の負担。運営は月寒町連運営部が当たっているとのことです。

 これは、清田区民センターのスペースを市から無償で借り受けて、清田区内の5つの町連で運営しているあしりべつ郷土館と同じ運営形態と言えそうです。

 館内では、女性スタッフらが管理台帳を基に展示物の管理状況をチェックし、パソコンでデジタルデータ化する作業をしていました。あしりべつ郷土館は既にすべての展示物をデジタルデータ化して管理しています。この点は、あしりべつ郷土館の方が少し先を行っているようです。

 つきさっぷ郷土資料館は「郷土の誇りと歴史を未来に伝える」と高らかにうたっています。あしりべつ郷土館もこの思いは同じです。運営するスタッフは全員が清田区民のボランティアです。

「つきさっぷ郷土資料館」(後ろの建物)を訪問した「あしりべつ郷土館」事務局メンバー

 つきさっぷ郷土資料館を訪問した参加者8人は次の通りです(敬称略)。
▽林進一(北野町連副会長、きよたまちづくり区民会議幹事長)▽市原照之(平岡町連副会長)▽住吉誠一(清田町連副会長)▽了寛紀明(元小学校長、郷土史家)▽田山修三(元小学校長、北海道文化財保護協会副理事長)▽園部真人(元小学校長、映像制作家)▽水野重男(清田区ITボランティア)▽川島亨(地域メディア「ひろまある清田」)

(この記事は、あしりべつ郷土館ホームページの記事を基に作成しました)

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