里塚中央町内会は8月6日(日)、5年ぶりの夏祭りを里塚中央会館(札幌市清田区里塚1条1丁目)で開催しました。

里塚中央会館前で開催された夏祭り⁼2023年8月6日

盛田町内会長の挨拶で夏祭り開始

 本来は地震災害から復旧した里塚中央ぽぷら公園(里塚1条1丁目)で、夏祭りを開催する予定でしたが、あいにくの雨のため、公園向かいの会館での開催となりました。

バルーンアート。壁には今も「明日に向かって」のスローガン。

 午前10時。盛田久夫会長の挨拶で夏祭りスタート。会館内では、射的や輪投げ、ヨーヨーつりなどのゲームや、くじ引き、バルーンアート、光るうちわの販売などが行われ、子供たちが久しぶりの町内会の夏祭りを楽しみました。

待ちに待った夏祭り

 会館前には、キッチンカーが並び、テント内にテーブル席を設け、地域の子供や大人たちが飲食しながら談笑していました。抽選会などのお楽しみも行われました。

久しぶりに祭り太鼓の音が街に流れた

 また、夏祭りのために祭り太鼓の練習をした子供たちが、会館玄関で、「子供盆踊り唄」の唄に合わせて、ドドンドドンと威勢よく太鼓をたたきました。5年ぶりに里塚中央町内会に「子供盆踊り唄」と太鼓の音が響きました。

 会館内には、今も地震災害復興の合言葉「がんばるべぇさとづか」「明日に向かって」という横断幕が張ってあります。

 里塚中央町内会の一帯は2018年9月6日未明の北海道胆振東部地震で、液状化による宅地崩壊が発生。家が傾き、道路が陥没するなど大きな被害を受けました。

家が傾き、道路が陥没した地震被害。この道路の左側が里塚中央ぽぷら公園。道路の突き当りが里塚中央会館=2018年9月6日

地盤崩壊し、大きく波打った里塚中央ぽぷら公園=2018年9月6日

現在の里塚中央ぽぷら公園

 里塚中央町内会はいち早く災害復興委員会を立ち上げ、町内会が先頭に立って被災者の声を集め、その要望を札幌市に届けるなどの活動を展開。里塚中央町内会の地域復興に懸ける決意、頑張りは目を見張るものがありました。

 こうした住民側の動きに札幌市もよく応えて、市は異例のスピードで復旧工事と地盤強化工事を行い、2021年9月に復旧が完了しました。

かつて里塚中央公園で開催された夏祭り=2017年8月6日

 里塚中央町内会は毎年8月、地域の中心にある里塚中央ぽぷら公園で夏祭り盆踊りを開催していました。しかし、その里塚中央ぽぷら公園は、震災で地盤が崩壊し、地面が上下に波打ち、大きくうねり、地割れが発生しました。

 翌2019年から夏祭りは開催できなくなり、その後、コロナ禍もあり、「いつか里塚中央ぽぷら公園でまた夏祭りを開催したい」が、地域住民の願いになっていました。

会館は子どもたちで賑わった。ヨーヨーつり

 そして迎えた今年。残念ながら雨模様の天気のため、町内会は当日の朝、やむなく会場を会館に変更しました。

射的

 里塚中央ぽぷら公園は被災地の中心にあり、公園の周囲で大きな宅地崩壊が起きました。その意味で、里塚中央ぽぷら公園で夏祭りを開催することは、里塚中央町内会にとって、地域住民にとって、特別な意味があったはずです。

 残念ながら、それは来年への持ち越しになりましたが、この日、会館と会館前には多くの地域住民と子供たちが集まりました。

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