平岡公園(札幌市清田区)の梅林は5月3日(金祝)、見頃を迎えたはずですが、白梅も紅梅も例年と比べて開花する花が極端に少なく、大変、残念な状況になっています。

梅の花が咲かず、寂しい平岡公園の梅林=2024年5月3日

 平岡公園管理事務所は5月2日(木)、ウメの開花状況について「白梅:満開、紅梅:5分咲き」と発表。5月3日(金祝)には「白梅:散り始め、紅梅:5分咲き」と発表しました。

 例年だと、このくらいの開花状況は最も見頃になり、平岡公園の梅林は梅の花で華麗な雰囲気に包まれるのですが、今年はどの梅の木も花が付いておらず、梅林はスカスカの寂しい風景になっています。

 明らかに異常です。

 平岡公園梅林には約1200本の梅の木がありますが、今年は、見たところ実質「一分咲き未満」の状況が続いており、このまま終わりそうです。

梅ソフトは大人気。長い列ができていました。ただし梅の木に花はありません

 梅の木をよく見ると、花芽がほとんどなく、これでは花が咲かないのは当然です。とても「白梅:満開」というような状況には見えません。おそらく「満開」というのは、花芽の数に対する開花の割合を言っているのでしょうが、花芽が極端に少ないのですから、「満開」と言われてもピンときません。

満開だけど、これはウメではなくスモモ

 今年、平岡公園のウメが寂しい状況になっている原因は2つあるそうです。平岡公園管理事務所によると、①今冬、梅の木のせん定で枝を切り過ぎたこと②冬の間、ウソという野鳥が平岡公園にやって来て、梅の花芽を食べてしまったこと―だといいます。

花芽を食べてしまったウソ

 平岡公園のウメは毎年、関係者の努力により、本当に素晴らしい開花状況を見せてくれてきました。見頃の頃は梅林全体がとても華やかな空気に包まれ、ウメの香りも漂います。今年は、残念ながら、そうした梅林は楽しめそうにありません。

 とはいえ、大型連休後半初日の5月3日、平岡公園梅林には多くの花見客が来園、賑わっていました。人気の梅ソフトクリームの売店は、長~い列ができていました。

本来の平岡公園梅林の姿。これで「白梅満開、紅梅5分咲き」=2019年5月5日

 ウメは、北海道のような寒地で育てるのは大変な苦労があるそうです。平岡公園では関係者が毎年、苦労して美しい花を咲かせてきました。「今年、かなりせん定したので、来年は期待できると思います」(公園管理事務所)とのことです。

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