秋元札幌市長が1月7日(水)、清田区新年交礼会で「新年度、地下鉄清田延伸の調査費をつける」と発言したことが、清田区や豊平区など地元で大きな反響を呼び、延伸実現へ期待が高まっています。

清田区への地下鉄延伸で前向き発言をした秋元市長=2026年1月7日、清田区新年交礼会

 市長発言が具体的にどういうことなのか、まだはっきりしたことは分かりませんが、「行政が公共工事の調査費を付ける」ということは、普通は「公共工事の着手」を意味します。つまり地下鉄延伸の事業着手を意味するのでは、という期待が高まっているのです。

清田区新年交礼会

 秋元市長は新年交礼会に来賓として出席し、地下鉄延伸について次のように壇上から発言しました。

「バスの運転手さんを確保できなくなってきている。札幌の公共交通は、地下鉄とそこからフィーダーして(支線として)つながるバスで市民の足を確保している状況からすると、このバスがなくなっていく状況の時に、どうやって市民の足を確保していくか。そういう視点で今、交通体系を考え直さなければいけない時期に来ていると思っている。

今後もバスの減便が続くという状況を考えたときに、市民の足をどう守るかという視点で、地下鉄を含めた交通体系を考えていかなければならない。そういう状況に来ているのではないかと思っている。

新年度には、こういった視点での新たな検討を行う。例えば、バスが20台(運転手さん20人)必要な人員輸送を地下鉄なら運転手1人で運べる。人手不足、人材確保の観点から公共交通がどうあるべきかという視点で検討を進めたい」

 秋元市長は、地下鉄清田延伸を行う根拠として、「バス減便時代に対処する」という新しい視点を明らかにしたのです。これに、新年交礼会に出席した多くの人が新鮮な驚きとともに期待を募らせました。

(左から)秋元市長、岩本参院議員、中川平岡町連会長、荒井衆院議員。この懇談の場で秋元市長の「調査費を付ける」発言が飛び出した

 そして、壇上から降りてきた秋元市長は、一番前の中央のテーブルで、中川昇平岡地区町内会連合会会長(新年交礼会の主催者である清田区町内会連合会連絡協議会会長)、荒井優衆院議員、岩本剛人参院議員と懇談。この場で、秋元市長は「新年度、調査費をつける」と発言したのです。

秋元市長に新年の挨拶をする牧野地下鉄期成会会長(左)

 この後、地下鉄東豊線建設促進期成会連合会の牧野晃会長にも秋元市長は「建設費のこともあり、地下鉄延伸の工法などもいろいろと検討したい」と話し、市長が地下鉄清田延伸を本気で考えていることが伝わってきました。

 新年交礼会の結びで、中川平岡町連会長は特別にマイクを持ち、「うれしいことに本日は市長から地下鉄についての前向きの発言がございました。本当にうれしく思います。長年にわたって、牧野さん(牧野晃:地下鉄東豊線建設促進期成会連合会会長)を中心に要望してきた結果であります」と感激の面持ちで発言しました。

「清田区へ地下鉄を」と書いた期成会ののぼり旗とともに写真に納まる秋元市長=2024年7月、清田区民まつり会場

 秋元市長はここ数年、地下鉄清田延伸について、地下鉄期成会に「私も同じ思い」と言ってきました。清田区民まつりでは「清田区へ地下鉄を」と書いた期成会の旗のもとで写真に納まったりしてくれました。延伸の手立てを一生懸命に考えてくれている節を地下鉄期成会は感じてきました。

2025年の区民まつりでも再び期成会の旗とともに写真に納まる秋元市長。期成会会長、清田区の町連会長らとともに=2025年6月

 そして、この「地下鉄の調査費を付ける」という発言は、清田区だけでなく豊平区にも広まっています。

 清田区は札幌10区で唯一、地下鉄・JRの駅がなく、したがってバスターミナルもありません。バスはどんどん減便になり、交通の不便さが増しています。

 地下鉄東豊線建設促進期成会連合会(清田区、豊平区の町連など20団体で構成)はかねてから、清田地区(清田区役所、イオン清田ショッピングセンター、北洋銀行支店、北海道銀行支店がある地区)まで地下鉄を延伸させ、そこにバスターミナルを設置することを求めてきました。

秋元市長に清田区への地下鉄延伸を要望する期成会代表団=2025年10月

 地下鉄期成会は、昨年10月に行った市長への地下鉄延伸要望の際にも次のように「バス減便時代の地下鉄の役割」を訴えました。

「札幌市内でも路線バスの減便が続いています。バス運転手の確保が難しくなっているのが大きな原因です。清田区内でも路線バスの減便が続いており、清田区内から札幌駅までの長い路線も減便になり、不便と負担が増しています。

 長い路線が減便せざるを得ないのは、運転手を長時間、拘束することが出来なくなったからです。従って、これからの札幌のバス路線は、地下鉄駅までの短い路線が主とならざるを得ないと言われています。しかし、清田区には地下鉄駅がありません。清田まで地下鉄を延ばし、そこから放射線状に短いバス路線が伸びる交通体系が出来れば、バス減便時代になっても地域住民の安心感は高まります。今のままでは、地下鉄がない上にバスも減り続けていることに不安が募ります」

 長年、市からは「採算性がない」として清田延伸を断られ続けてきましたが、地下鉄期成会はめげずに毎年、地下鉄清田延伸の根拠と正当性、採算性だけではない公営交通の役割、まちづくりの核となる地下鉄の存在意義などを粘り強く訴えてきました。

 こうした声がようやく市長に届いたという思いが今、地下鉄期成会にはあります。

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