清田区の5つの町内会連合会で構成している清田区町内会連合会連絡協議会は11月19日(月)、清田区役所内で、北海道胆振東部地震による清田区被災への特段の支援を秋元克広札幌市長に要望しました。

 要望には、北野地区町連の伊藤昭夫会長、清田中央地区町連の鈴木亨会長、清田地区町連の牧野晃会長、平岡地区町連の鎌倉功会長、里塚・美しが丘地区町連の平目伸二会長代行の5名がそろって参加しました。

秋元市長(右)に要望書を手渡す5町連会長=11月19日、清田区役所

 要望内容は①清田区民が安心して住める地盤にしてほしい②「一部損壊」家屋の積極的な再調査と補償を求める③応急仮設住宅の入居期間を延長してほしい④被災者支援の申請サポートをお願いしたい―の4点です。

要望を聞く秋元札幌市長

 秋元市長は「①里塚以外にも美しが丘や清田中央地区で近くボーリング地質調査を行い、その結果を住民に知らせる②一部損壊の人にも本日(11月19日)、修理費50万円以上の方には20万円の支援を行い、そのほか一律2万円の見舞金を支給することを決めた③応急仮設住宅の入居期間は国で2年間と決めているが、2年後に行き場がないというようなことはないようにする」―などと回答しました。

要望書の全文は次の通りです。

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要望書

胆振東部地震による清田区被災への支援について

札幌市長 秋元克広様

 貴職におかれましては、市民の暮らし向上に向け、魅力ある街の実現にご尽力されておられること、心より敬意を表します。

 さる9月6日の胆振東部地震では、清田区内でも大きな被害が発生し、多くの住民が今後の生活に不安を抱えております。

 その中で、貴職の陣頭指揮のもと多くの市職員が、地域住民の生活不安の解消に向け、様々な検討や活動をされていることに深く感謝申し上げます。

 これまで打ち出されてきた支援メニューは、被災者の生活再建の一助になりますが、まだまだ不安を抱える住民がいるのが実情です。

 清田区町内会連合会連絡協議会では、住民の意向を受け、以下の4点を要望申し上げます。

1 清田区民が安心して住める地盤に

 今回の地震で液状化が生じ、建物に被害が生じた地域は、過去、川などの埋め立て地でした。2003年の十勝沖地震の際にも液状化した地域もあり、今後の生活に不安を抱えている住民も多くおります。

 被害が大きい里塚地区でボーリング調査を行い、地盤強化対策も打ち出していただきましたが、美しが丘地区など幾度も液状化が生じた地域や、今回清田区で液状化が起こった他のエリアでも至急ボーリング調査を行い、住民の不安を払拭していただきますようお願い申し上げます。

2 「一部損壊」家屋の積極的な再調査と補償について

 被災者支援を半壊家屋にも拡大していただきましたことに厚く感謝申し上げます。一方で、一部損壊家屋の支援メニューはほぼ皆無です。

 一部損壊でも内部で大きな被害が生じ、再調査の結果、全壊に変更された家屋もありますが、そのような家屋に住む方の中には「一部損壊」の基準が分からず、現在の判定のままでいる住民もおります。

 札幌市は「家屋の被害に変更が生じれば再調査の要望をしてほしい」という“待ち”の対応ではなく、住民の不安を払拭するためにも、積極的な再調査の実施をお願い申し上げ、一部損壊でも状況に合わせ補助金などの交付をお願い致します。

3 応急仮設住宅の入居期間の延長について

 応急仮設住宅に入居された多くの方は、2年後の生活に不安を抱えております。

 特に、所得の低い方は、行き場がないと不安視しております。

 入居者の状況に合わせ、期間の延長をお願い致します。

4 被災者支援メニューの申請サポートについて

 発災後、すぐに被災者の支援メニューを一括で受け付ける臨時総合申請窓口を設置いただき感謝致します。しかし、この窓口で扱っていない支援メニューが多く存在するのも事実です。

 窓口で扱わない支援メニューについては、被災者の方が調整をしていかなければなりませんが、ご高齢の方には大変困難が伴います。

 そのような高齢者に寄り添い、被災によるストレスを少しでも軽減するべく、申請窓口に同行し一緒に相談を受けたり、申請書の書き方を指導するなど、市職員による申請手続きのサポート体制をとっていただくようお願い致します。

 以上、清田区町内会連合会連絡協議会の要望として、何卒、ご検討のほどお願い申し上げます。

北野地区町内会連合会会長 伊藤昭夫

清田中央地区町内会連合会会長 鈴木亨

清田地区町内会連合会会長 牧野晃

平岡地区町内会連合会会長 鎌倉功

里塚・美しが丘地区町内会連合会会長代行 平目伸二

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