2018年9月の北海道胆振東部地震の際、大規模な宅地崩壊が発生した札幌市清田区里塚地区の1本の桜が満開になり、いまだ復旧半ばの里塚を見つめています。

里塚の満開の桜。桜の向こうに復旧工事中の地域が広がる=2020年5月4日

 この桜は、清田区里塚1条1丁目の里塚中央会館前の広場にある1本の桜の木です。

 地域住民の話では、この桜はソメイヨシノで、「40年くらい前に家の桜の苗木を1本植えたら、こんなに大きな木になりました」といいます。

 満開の桜の前は、まだ更地が広がったままで、工事車両やコンクリート管などの工事資材などが置いたままになっています。

 すぐ目の前の里塚中央ぽぷら公園も今は資材置き場のようになったままです。

 地震から1年8か月。あの時は、この桜の木の前は、液状化により道路が陥没し、たくさんの家が傾き、恐ろしい光景が広がっていました。今は、道路は平らになり、新築の家もちらほら建ち始めていますが、まだ復旧工事の真っただ中の様相です。

 満開の桜は、里塚地区の復興を願って、地域と地域の人たちを励ましているように見えます。

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