札幌には、身近に自然を体感しながら散策・ウオーキングを楽しめる場所がたくさんあります。その一つ、初夏の天神山緑地と、すぐ近くの精進河畔公園を歩いてきました。

天神山緑地

天神山緑地の散策路

 天神山緑地(豊平区平岸1条18丁目、平岸2条16~17丁目)の駐車場(25台)に車を停めて、緑地の散策を始めました。

山の上の広場

 周囲は住宅街ですが、標高85メートルの天神山は緑地として整備されています。全体が小高い山なので、緑地内は多少アップダウンがありますが、散策路が整備されていて、歩きやすいです。

天神山アートスタジオ

 家族連れから若者、年配者まで、思い思いに散策する人たちでにぎわっていました。

 頂上付近には、天神山アートスタジオという建物があります。国内外のアーティストが滞在しながら作品作りをする施設ですが、緑地を訪れた人の無料休憩所としても使える施設です。

 近くには日本庭園などもあります。アートスタジオの前身が天神山国際ハウスという施設だったので、日本庭園はそのために造園されたのでしょうか。

 さて、天神山緑地駐車場から歩いて3、4分ほどで精進河畔公園(豊平区平岸1条16、17、20丁目、中の島2条7~11丁目)の入り口に着きます。精進川に架かる精進橋という小さな橋の横から階段を下りて河畔公園に入っていきます。入り口に案内板はありません。

緑濃い精進河畔公園の散策路

精進川沿いに約900メートル続く緑道

 一歩中に入ると、大きな木々に覆われた別世界のような光景が広がり、精進川のせせらぎの音が聞こえてきます。

精進川の滝

 精進河畔公園はここから北へ(下流方向)約900メートルの長さに渡り、精進川沿いに伸びています。精進川は、中の島地区と平岸地区の境を流れている川のようです。

せせらぎが涼しい精進川の流れ

 ほんの少し歩くと、落差2メートルほどの小さな滝がありました。「精進川の滝」です。木々に囲まれたこの風景は、まさに深山幽谷といった趣。周囲が住宅街であることを忘れてしまうような光景です。

 この河畔公園は川沿いに散策路が整備されていて、森林浴を楽しみながら散策・ウオーキングできます。

カモもいます

 川には、カモもいて、のんびり泳いだり陸地に上がったりする姿と出会います。

 途中、芝生広場や池、東屋などもあります。ここも小さな子供連れから年配者まで、木々の中の散策・ウオーキングを楽しむ人たちがいました。

河畔にはこんな広場も

 といっても、散策・ウオーキングに来る人は、そんなに多くはありません。これは札幌の公園・緑地どこにでもいえることです。こんなに素晴らしい公園・緑地が身近にあるのに、ちょっともったいないと思います。

東屋で休憩

 精進河畔公園の精進川は以前、コンクリートの護岸と柵が設置され景観が損なわれていました。生活排水が流れ込み水質汚染も進んだそうです。

途中にある階段。外への出口

 しかし、1990年代に水質は改善され、コンクリートの護岸・川床と柵は撤去し、自然豊かな形を取り戻し、今日の景観に至ったそうです。

 そこにはきっと地域の人たちをはじめ行政の方々や関係者らの大変な努力があったのだろうと推察されます。

 清田区の三里川も、平岡公園あたりなどコンクリート護岸で固められた哀しい流れになっていますが、自然な形に復元できないものかと、精進川の素晴らしい流れを見て思いました。

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