札幌伝統野菜の一つで、日本一の巨大キャベツ「札幌大球」は清田区有明と真栄が主産地です。この札幌大球を食べて支えようと、札幌の市民有志や企業などでつくる「札幌伝統野菜札幌大球応援隊」が今年も「札幌大球オーナー」を募集しています。

巨大キャベツ「札幌大球」=清田区有明

 札幌大球はとにかく大きいのが特徴で、1個8キロから13キロほどあり、中には20キロ近くになるものもあるそうです。普通のキャベツは1.5キロほどです。

 北海道のキャベツ栽培は明治初期、北海道開拓使が種子をアメリカから導入し、栽培したのが始まり。札幌大球はそれを改良して大きくした札幌発祥のキャベツです。

 戦前には、野菜が不足する冬期間の漬物用として重宝され、遠洋漁業の漁船にも積み込まれました。札幌と周辺で約1000ヘクタールも作付けされたそうです。

 しかし、重くて収穫も運搬も大変なうえ、家庭の冷蔵庫にも収まらないなどの理由で作付面積が減り、近年は絶滅危惧の農作物になっていました。

 JAさっぽろは、札幌大球を復活させ、後世につないでいこうと2014年、清田区の農家で試験栽培を開始。今年も有明と真栄の農家で、3500個ほどの札幌大球の収穫を目指して栽培しています。収穫は10月下旬から11月上旬ごろです。

 これを応援するのが2015年4月に発足した札幌大球応援隊です。毎年、札幌大球オーナーを募集しています。一口4000円(何口でも可)を払い込めばオーナーになれます。

 オーナーになると、一口に付き①札幌大球使用「本格ニシン漬」200g5パック②「札幌大長ナンバンの三升漬」60g2個③福山醸造トモエ「甘こうじ」200g1袋のセットが11月中旬以降、札幌大球応援隊から送られます。

 募集口数は500口。申込期間は2020年6月1日~2020年11月9日必着。

 申込方法と問い合わせ先は、札幌大球応援隊のホームページをご覧ください。

 札幌大球オーナー募集の取り組みは、札幌市が後援し、JAさっぽろと北日本フード、福山醸造が協賛しています。また、風月、センチュリーロイヤルホテル、滝本食品、白鹿食堂、北海道味の素、フーズバラエティすぎはら、香貴、オタフクソースの各企業が協力しています。

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