2018年9月の胆振東部地震で大掛かりな宅地崩壊と家屋損壊が発生した札幌市清田区里塚地区で、地盤改良と道路復旧の工事が12月18日(金)で終了しました。

感謝状が贈られた五洋・伊藤特定共同企業体の皆さん

 札幌市は12月25日(金)、工事を行った五洋・伊藤特定共同企業体(五洋建設・伊藤組土建)と現地の工事責任者に「異例の速さで市街地復旧を成し遂げ、地域住民との信頼関係を築いて、地域コミュニティーの維持・再構築に大きく貢献した」として秋元札幌市長からの感謝状を贈りました。

 五洋・伊藤特定共同企業体の鈴木定義総括所長(五洋建設)は、全国的にも異例の速さで市街地復旧工事を成し遂げたことに加えて、地域住民に寄り添い、里塚地区の復興を願う集いや年末の餅つき大会、七夕やクリスマスでは地域の子供たちにプレセントなどを贈るなど工事業務を超えた取り組みを行い、被災者に元気を与え続けました。

 五洋・伊藤組特定共同企業体の馬場秀貴所長(伊藤組土建)は、工事進捗・道路通行止めなどの工事情報や、地域住民との心理的な距離を縮める工事職員のコラム、様々な情報を盛り込んだ広報誌を毎週、作成して地域に配布しました。

感謝を述べる盛田里塚中央町内会長(中央)

 感謝状の贈呈式は清田区役所で行われ、五洋・伊藤特定共同企業体の会社代表や現地責任者ら4名が参加しました。小角区長から市長の感謝状が手渡されました。

 贈呈式には、里塚中央町内会の盛田久夫会長ら町内会役員も参加。小角区長と盛田町内会長がお礼を述べました。

道路と地盤の復旧工事が終了した里塚地区=2020年12月25日

 里塚の被災地では、損壊した住宅106棟のうち17棟が建替えて新築済みです。さらに6棟の新築工事が目下、進んでいるといいます。

 現地では、工事車両などもすべて撤収され、激しく沈下した道路なども復旧して平穏な街並みが戻ってきました。しかし、まだ空き地が目立つところもあり、元通りとは言えない風景です。

 市は、2021年度以降も地下水位の調査を継続し、さらに里塚中央ぽぷら公園の復旧工事を2021年雪解け後に行う計画です。

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