千歳市に千歳湖という小さな湖があるのをご存じでしょうか。千歳湖の湿地にあるミズバショウ(水芭蕉)の群落に4月20日(火)、行って来ました。美々川の源流部に咲くミズバショウは、まるで「森の妖精」のような美しさでした。

美々川の源流部のせせらぎに咲くミズバショウ=2021年4月20日

千歳・美々ワールドの案内板。これで千歳湖の場所を確認できます
千歳湖のミズバショウは、千歳観光連盟のホームページにも載っておらず、ミズバショウ鑑賞スポットとして宣伝はしていないようです。

右に入る道を行くと、50mほどで駐車場があります。
札幌から国道36号線を行き、新千歳空港を右に見てから道道早来千歳線を左折し、JR線路のアンダーパスをくぐってすぐ千歳科学技術大学方面に右折すると、「千歳美々ワールド」の大きな案内板があります。それで千歳湖の位置を確認して、さらに車を走らせました。

駐車場。ここから千歳湖と湿地帯へは徒歩5分ほど
千歳科学技術大学の研究・実験棟前の道路を進んでいくと、やがて右に入る道があります。ここが千歳湖の入り口です。看板は何もありません。右に入る道を50mほど進むと、小さな駐車場がありました。
ここに車を停め、踏み分け道を5分ほど歩くと、右に千歳湖、左にミズバショウ群落の湿地帯が見えてきます。
この付近は美々川の源流部で、千歳湖は伏流水が湧き出たものらしいです。
湿地帯の中を清らかなせせらぎが流れて、そのせせらぎの中に咲くミズバショウの姿がとても美しく感動的です。
ミズバショウは、千歳湖の湿地帯のように、きれいな水の流れの中で凛と咲く姿が最も美しいようです。
新千歳空港が近いので、時々飛行機の騒音も聞こえてきますが、せせらぎの音と野鳥たちの鳴き声を聴きながらのミズバショウ鑑賞は至福の時間でした。
千歳湖のミズバショウ群落は初めて見ましたが、あたりは神秘的な空気が流れているような感じさえしました。
湿地帯の中には、木道などはありません。ここの湿地の見物には長靴を用意していった方が良いでしょう。自然を守るために、ミズバショウを踏まないようにしましょう。

神秘的なたたずまいの千歳湖
湿地の近くの千歳湖にも行ってみました。千歳湖にはミズバショウ群落はありません。しかも、千歳湖のほんの入り口までしか道はありませんでした。千歳湖の向こう側にセイコーエプソンの工場建物が少し見えました。
湿地帯のせせらぎは、この千歳湖から流れているようです。千歳湖は伏流水が湧き出たものらしく、これが美々川になってウトナイ湖に注いでいるようです。
なお、支笏湖から千歳の街を流れる千歳川はやがて石狩川に注ぎ、日本海に流れていきますが、千歳川に近い千歳湖や湿地帯の小川は美々川となって、太平洋側に流れていきます。まさに、千歳のこの付近が分水嶺となっているようです。
千歳湖がある「千歳美々ワールド」は、千歳市の工業団地の一つで、千歳科学技術大学のほかセイコーエプソンなどの企業が立地しています。自然も豊かで、公園のような雰囲気もあり、千歳湖のような自然そのままのゾーンがかなりの範囲で残されています。
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