札幌から車で1時間ほど、安平町の鹿公園(安平町追分白樺2丁目1番地)に行って来ました(2021年7月13日)。とても静かで、きれいに整備されている公園です。自然のままの原生林の中を、森林浴を楽しみながら散策しました。

鹿公園の入り口のたたずまい=2021年7月13日
安平町に鹿公園という静かで美しい公園があるのを知ったのは、雪解け間もない今年の春先です。たまたま、この付近を車で通りがかり、豊かな森のある公園だなと思い、夏になったら、行ってみようと思っていました。

鹿公園の案内図

ホタル池
管理棟の横にある駐車場に車を停め、園内に入ると、大木の並木のある道がまっすぐ伸びています。シックで落ち着いた風景です。

スイレンの花
歩いて行くと、やがて大きな池に出ます。ホタル池というそうで、水面にスイレンの花が咲いていました。池の中を見ていると、鯉も泳いでいます。人はあまり見かけず、とても静かな佇まいです。

エゾシカ
池のほとりに「エゾシカの丘」があり、エゾシカたちが金網の中で飼育されています。鹿は人懐こく、近寄ってきます。

森の中の遊歩道
この公園は広さ23ヘクタール。ホタル池やエゾシカの丘の周囲は、自然のままの原生林が広がっていて、その中を「エゾシカの小径」「キタキツネの小径」「エゾリスの小径」といった名前の付いた遊歩道があり、歩いて行きました。
この森は、コナラやイタヤカエデ、ハルニレ、カラマツ、モミジ、サクラなど約100種以上の樹木があるそうです。

オオウバユリの花
森の中を歩いていると、オオウバユリの花が咲いていました。森の中で凛として咲く様は、なかなかいいですね。

キャンプ場
鹿公園には、キャンプ場やアスレチック、ドッグランなどの施設もあります。キャンプ場では何組かの家族連れ、グループがテントを張っていました。

野外ステージのある広場
芝生のイベント広場には野外ステージもあります。湿地帯では春先に水芭蕉がきれいなようです。森だけでなく、鹿がいたり、池があったり、変化がある散策を楽しめます。休憩しながら、ゆっくり歩いて2時間ほどでした。
鹿公園は、1902年(明治35年)に国から指定を受けた日本最古の保健保安林内にある公園だそうです。明治の時代、この地に室蘭本線が開通し、夕張線が分岐する要所にもなり、まちが活性化しました。

公園内を流れる小川
角材や枕木の需要も高まり、原生林がなくなるのを心配した当時の炭鉱鉄道会社が、従業員や地域住民の健康を考えて、国に保健保安林の指定を要望し、指定に至ったという歴史があるそうです。
以来、100年以上も地元の人たちによって大事に守られてきた公園というわけです。この公園が今もきれいに整備されているのは、こうした地元の人たちの歴史があるからかもしれませんね。
近くには、2019年オープンした「道の駅あびらD51ステーション」があります。蒸気機関車D51と、道内を走っていた懐かしの特急列車「おおぞら」が展示されています。全国人気ランキング15位の道の駅だそうです。
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