2018年9月6日の北海道胆振東部地震で大きな被害が発生した札幌市清田区里塚の復旧工事で、最後まで残っていた里塚中央ぽぷら公園(里塚1条1丁目)の復旧工事が完了しました。

きれいな公園に復活した里塚中央ぽぷら公園=2021年8月27日

地割れし、地面が大きく傾いた里塚中央ぽぷら公園=2018年9月6日

 地元の里塚中央町内会は9月5日(日)、復活した里塚中央ぽぷら公園で「里塚中央震災復旧工事完了の集い」を開催し、地域の復興を祝う予定です。

上の写真と同じ方向の里塚中央ぽぷら公園=2021年8月27日

 北海道胆振東部地震で、里塚中央ぽぷら公園を中心に約4ヘクタールの区域で最大3メートルの地盤沈下等の被害が発生しました。宅地が崩壊し、多数の家が傾き、道路が波打つように壊れました。

道路が沈下し、マンホールが突出した里塚中央ぽぷら公園前の道路=2018年9月6日

 札幌市の推定で、液状化等により約1万立方メートルの地下の土砂が流動化し、傾斜に沿ってどっと地表に流出したといいます。

 札幌市は、再び同じような災害が起きないように宅地と道路の大掛かりな地盤補強工事を行いました。これは2020年12月までに完了しましたが、その工事基地として使っていた里塚中央ぽぷら公園の復旧工事は最後に残っていました。

上の写真と同じ道路を同じ場所から撮影。右側は里塚中央ぽぷら公園=2021年8月27日

 里塚中央ぽぷら公園は、あの地震で公園地面が大きく沈下、傾きました。今年4月から復旧工事を開始し、この8月で工事をほぼ完了しました。

 公園の周りを芝生で覆い、真ん中には細かい石で広場を形成しました。冬にそり遊びができる小山も復活。ここも芝生が覆われています。真新しい遊具も設置しました。きれいな公園が見事に復活しました。

 これで、札幌市が里塚で行ってきた災害復旧工事はすべて完了です。

 地元の里塚中央町内会などでつくる「里塚中央震災復旧工事完了の集い実行委員会」は9月5日(日)10時30分から、里塚中央ぽぷら公園で「里塚中央震災復旧工事完了の集い」(明日に向かって がんばるべぇ さとづか)を開催します。

新築工事が行われている

 コロナの感染が拡大し、緊急事態宣言が発令されているので、「集い」は人数を少数に制限し開催するとのことです。

建物解体後、空き地の所も

 里塚中央ぽぷら公園内には、復興の石碑も設置され、「集い」の中でお披露目されるそうです。

 札幌市の復旧工事が終わっても、里塚中央ぽぷら公園の近隣周辺では、引き続き建て替えの新築工事が行われており、いまだ空き地になったままの土地もあります。新築の家も増えました。

 里塚中央ぽぷら公園の前に、今年も復興のシンボル「はるかのひまわり」が咲いています。

 これは1995年1月17日の阪神大震災で亡くなった「はるかちゃん」(当時小学6年生)の自宅跡に咲いたヒマワリ。その種が全国の災害地に広まり、里塚でも地元の人がこの種を入手、撒きました。

 昨年に続いて、今年もヒマワリの大輪が咲き、里塚の復興を見守っているかのようです。

 頑張りました、里塚!

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