公園の半分以上を原生林が占めるという恵庭公園(恵庭市駒場町4丁目)に行き、森の中の散策路を歩いてきました(2022年4月19日)。散策路脇には春の野の花が顔を見せていました。

原生林が広がる恵庭公園=2022年4月19日
恵庭公園は広さが41ヘクタールもあります。野球場や陸上競技場、テニスコートなどの運動施設もありますが、公園の多くは原生林の森です。

ユカンボシ川の源流部
周囲は住宅地ですが、一歩、公園の森の中に入ると、まるで山の中にいるような感じになります。

フクジュソウ
森の中にユカンボシ川の源流部があります。水が湧き出ていて川になり、それが透明な清流となって恵庭公園の森の中をさらさらと流れています。雪解けの季節からなのか、結構な水量の流れです。そして、びっくりするほどきれいな水の流れです。

ナニワズ
散策路がユカンボシ川を渡る所には、眼鏡橋のような石橋が架かっています。この付近の光景はまるで西洋画のようで、川面には美しい緑の水草が生えています。

エゾエンゴサク
ユカンボシ川は、恵庭の街を抜けて長都川を経て千歳川に注ぎます。
公園の北側の散策路脇では、春の野の花をよく見かけました。鮮やかな黄色の花のフクジュソウ(福寿草)、黄色い可憐なナニワズ、そして紫色のエゾエンゴサクも顔を出し始めていました。

アズマイチゲ
白いアズマイチゲの花がたくさん咲いている場所にも出会いました。

ザゼンソウ
湿地のようなところでは、ザゼンソウ(座禅草)が咲いていました。ザゼンソウは、紫褐色の大きな外皮(仏炎苞)が特徴で、その中にある楕円形のものに付いた小さなブツブツが花です。

アカゲラ
その姿が、座禅を組む僧に似ていることからザゼンソウの名が付いたといいます。達磨大師が座禅を組む姿に見たててダルマソウ(達磨草)とも呼ぶそうです。そういえばダルマに形が似ていますね。ミズバショウと似た咲き方をしているのも特徴です。
森の中は、野鳥もたくさんいるようで、さえずりがにぎやかです。散策路を歩いていたら、アカゲラに出会いました。目の前でトントンと木をつつき始めました。

相撲場
森の中にきれいに管理された広場があり、中央に屋根の付いた土俵がありました。ここは相撲場と呼んでいるようです。一説によると、昭和45年(1970年)に相撲場開きが行われ、その年、ここで全道相撲選手権大会が開催されたといいます。
今も、この相撲場は使われているのでしょうか。
恵庭公園がある一帯は、明治時代、開拓使が牧場を開設し、乳牛などが放牧されていたといいます。昭和33年(1958年)まで北海道畜産試験場恵庭放牧場だった跡地にできたのが恵庭公園です。
住宅地に囲まれた公園なのに、原生林の森が広がる恵庭公園。札幌近郊にあり、身近に北海道の自然が感じられます。駐車場は60台分あります。
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