清田区スポーツ講演会が10月30日(日)、清田区民センター(札幌市 清田区清田1条2丁目)で開催されました。

 清田区内のスポーツ団体で構成する清田区スポーツネットと清田区の主催。会場には60人ほどの聴衆が集まりました。

 第1部は札幌市スポーツ局招致推進部の須志田健課長が「2030年札幌オリンピック・パラリンピック招致について」というテーマで30分ほど話をしました。

スノーボーダーの松本遥奈さん

 第2部は、スノーボードハーフパイプのプロ選手でオリンピアンの松本遥奈さんが「私のスノーボード人生」と題して約1時間にわたり話しました。

 松本さんは札幌市南区簾舞出身。2017年世界選手権銀メダル、2018年平昌オリンピック6位入賞、USオープン2018年銅メダル・2020年銀メダルなどの活躍をしてきました。現在は後進の育成にも力を入れています。

 松本さんは小学2年生の時、近所のスキー場で少年たちがスノーボードをやっている姿を見て、「かっこいいな」と思い、スノーボードを始めたそうです。そして「なんて楽しいんだろう」と毎日スノーボードに明け暮れるようになったといいます。

 小学4年生からは本格的にハーフパイプに取り組みました。これも「楽しいから」という理由だったそうです。

 平昌オリンピックに出場した時も、「楽しくて楽しくて、全く緊張しなかった」そうです。

 松本さんから何度も「楽しい」という言葉が聞かれました。ハーフパイプは結構危険を伴い、けがもよくあるそうですが、松本さんは常にポジティブで前向きな気持ちで乗り切ってきたそうです。

 夏はニュージーランド、冬のシーズンは欧米に遠征することも多く、スノーボードのおかげで世界中に友達もできたといいます。

 前向きにスノーボードに取り組んできたことで、豊かな人生が切り開かれた。松本さんの話からはそんなメッセージが感じられました。

2030年札幌五輪招致の話をする須志田課長

 一方の札幌市の須志田課長の話は、これまで聞かされてきた2030年札幌五輪招致の話の繰り返しで、もう少し最近の具体的な動きや展望などを話してほしかったと思います。

 東京五輪の汚職事件で、札幌五輪招致はどうなるのか、みんな気になっているのですから。そうしたことは全く触れませんでした。

北海道新聞2022年10月30日1面トップ記事

清田区スポーツ講演会=清田区民センター

 さらに、この日(10月30日)の北海道新聞朝刊は「帯広のスピードスケート会場やフィギュアスケートの札幌・つどーむ会場は観客席数や騒音などで不備があると競技団体が指摘。スピードスケートは長野県で、フィギュアスケートは東京で開催する移転案が浮上」などという驚くべき記事が出ていたのに素通りでした。

 臨機応変に札幌市のメッセージを出してほしいと思いました。

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