トンネ川・ポントンネ川整備のワークショップ=2016年12月3日

 清田中央地区を流れるトンネ川とポントンネ川(トンネ川の支流)が地域住民の意見を反映した形で整備されることになりました。札幌市と地域住民は2015年9月から2016年12月までに計8回のワークショップを開催し、水に親しむスペースや散策路を設けるなどの基本プランを作り上げました。

清田中央地区を流れるトンネ川

 整備するのは、清田中央地区の住宅街を流れるトンネ川とポントンネ川の長さ1㎞強の区間。平成5年に改修工事で遊歩道が設けられ、当初は多くの人が散歩コースとして利用したそうです。

トンネ川・ポントンネ川の航空写真

 しかし、20年以上たった現在は、樹木や雑草で遊歩道はふさがれ歩くことができない状況になっています。実際にワークショップでは地域住民から「川底がコンクリートで生物が棲めないし、排水路みたい」「川に入ることができず親しみのある川になっていない」などの声が上がりました。

図面を見ながら、みんなで意見を出し合う

 札幌市建設局はトンネ川とポントンネ川の整備を住民とともに検討しようとワークショップの開催を提案しました。地元住民側もこれに応じ、近隣の町内会も参加して2015年9月から2016年12月までの間に8回のワークショップを開催しました。

 ワークショップとは、一人ひとりが話し合いに参加して意見を出し合い、アイデアを形にしていく作業のことです。

現地調査もしました=2016年10月16日

 ワークショップには毎回15人~20人ほどが参加しました。回を重ねるごとに子供のいる若い世代の参加が増えていったそうです。

 今回の一連のワークショップは清田中央会館(清田4条2丁目)で行い、川の現地踏査なども行いました。

 その結果、整備計画の基本方針として①人が集まり、地域のコミュニケーションが豊かになる川②水とふれあうことができる川③景観が美しい川―の3つを挙げ、柱としました。

川に入って調査

 具体的には、清田中央公園付近に、川に近づくことができる親水スペースを設けるほか、川沿いに遊歩道を設ける計画です。

 ワークショップは12月3日(土)の第8回が最後となり、札幌市は2017年1月にも、これまでの意見を反映した基本設計を住民側に示す予定です。

 その後、平成29年度に札幌市が詳細設計を行い、平成30年度に着工、完成させる予定だそうです。

トンネ川のかつての遊歩道の現状。きれいな遊歩道にします

 公園の整備では、このようなワークショップを開催して住民参加型の計画をつくることはよくありますが、川の整備では珍しいそうです。札幌市内では、2015年の豊平区福住地区の「うらうちない川」に次いで清田中央地区は2例目だそうです。

 次の世代に今住んでいる住民の「想い」が伝わる、すばらしい川に生まれ変わるといいですね。

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