札幌北野少年少女合唱団(室内文代表=北野小学校教諭)は4月13日(土)、スプリングコンサート2024を札幌コンサートホールkitara小ホール(札幌市中央区中島公園)で開催しました。今年は合唱構成の大作「ぞうれっしゃがやってきた」を10年ぶりに演奏し、会場いっぱいの観客が感動に包まれました。

札幌北野少年少女合唱団=札幌コンサートホールkitara小ホール

 札幌北野少年少女合唱団は、清田区や周辺地域の小学生から大学生までの団員58名で構成する地域の青少年合唱団です。1990年に発足し、年1回のコンサートのほか清田ふれあい区民まつりや北野地区青少年音楽の広場など地域でも合唱を披露しています。

 今年のコンサートは、第1部がこの1年、同合唱団がステージなどで披露した曲を中心に演奏。第2部が合唱構成「ぞうれっしゃがやってきた」でした。

 第1部は、「気球にのってどこまでも」「てをつなごう」「この星のどこかで」「群青」などの合唱曲を、室内先生の指揮で子供たちが胸を張って元気いっぱいに歌いました。第1部の最後はシンガーソングライター半崎美子さん作詞作曲の「地球へ」。

 札幌北野少年少女合唱団の選曲は、前向きの歌詞、曲が多く、それを子供たちが大きな声と美しいハーモニーで歌うので、大人も引き込まれて元気をもらえます。伸び伸びと歌う子供たちのいきいきした表情が可愛らしく素敵です。

 第2部の合唱構成「ぞうれっしゃがやってきた」は、2014年3月に札幌市民ホールで演奏して以来、10年ぶりの演奏でした。

合唱構成「ぞうれっしゃがやってきた」

 内容は、昭和の戦争時、国内の動物園の動物たちは「空襲で猛獣が逃げ出す恐れがある」として次々と殺処分されましたが、名古屋の東山動物園では園長たちが圧力に屈せず、ゾウを守り抜きました。

 そして戦後まもない昭和24年(1949年)、全国の子どもたちが生き残った2頭のゾウを見るために特別列車に乗って名古屋の東山動物園に向かったという感動の実話をもとにした合唱構成です。

昔の格好で、子供と大人の息の合ったハーモニー

 札幌北野少年少女合唱団の子どもたちに加えて、ステージでは合唱団のOB・OG、保護者や家族、地域の人たちでつくる「北野ぞうれっしゃ合唱団」も加わって大作を演奏しました。

ゾウを守った動物園長役の元清田区長・高橋彰さんの独唱

 これには、元清田区長(2016年4月~2018年3月)の高橋彰さん(札幌放送合唱団代表)や元北野小学校校長の木村範子さん(声楽家、ソプラノ)も加わりました。

 髙橋彰さんは、園長役という中心的なキャストで、独唱もかなりあり、美しいバリトンの歌声を披露しました。

 みなさん、戦争中や戦後間もない頃の格好になり、室内先生ももんぺ姿で指揮を執りました。

団員たちの合唱に会場はペンライトでこたえた

 合唱で、「ぞうれっしゃ」の物語を演じる合唱構成。戦争の残酷さと平和の尊さ、子どもの明るさをうたいました。子供と大人の息の合った歌声が高らかに会場に響き渡り、素晴らしいステージでした。演奏が終わると、客席から「ブラボー!」と大きな声がかかりました。

 最後に、アンコールに応えて「一つしかない地球」など2曲を元気いっぱいに歌ってフィナーレとなりました。

最後は明るくノリノリに

 会場は、団員の家族や友達、地域の人や関係者らで満席。1曲終わるごとに大きな拍手が送られていました。

 札幌北野少年少女合唱団は毎週土曜日、北野小学校で練習しています。お泊り会など楽しい行事もあるようです。

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