白老町にあるヨコスト湿原に行ってきました。太平洋の海辺に広がる湿原で、波の音と野鳥の鳴き声を聞きながら、湿原に咲く野の花を探して散策しました(2024年5月15日)。

湿原に咲く花たち。赤い花がハマエンドウ、白い花がハマハタザオ

ヨコスト湿原。湿原内には小さな池もある

 ヨコスト湿原は面積33ヘクタールあり、2016年には環境省の「日本の重要湿地」に指定されましたが、あまり知られていません。国道36 号線沿いですが、車を運転していて気づかずに通り過ぎてしまう人も多いことでしょう。

この看板が目印。ここを左折します

 行き方は、苫小牧方面から国道36号線を白老市街地に入らないで、海沿いにカーブする途中、左手に入り口があります。「ヨコスト湿原」の看板があり、ここを左折するとすぐです。

土手の道路の内側が湿原、外側はすぐ海

 駐車場はないので、空地スペースに車を停めました。

 車を降りて土手を越えると、目の前に海が広がり、砂浜が遠くまで続いています。土手の内側が湿原になっています。

センダイハギ

 ここは何も施設がありません。お店もトイレも遊歩道もありません。あるのは自然だけ、湿地と青空と海だけです。時間がゆっくりと流れて行くのが感じられます。

 白老町発行のパンフレットを見ると、植物463種、野鳥64種、昆虫209種がこの湿地で確認されているそうです。

イソスミレ

 湿地沿いの道を歩いていると、様々な野の花が咲いていました。海岸の砂地などに生育する植物が多いようで、白いハマハダザオの花や赤色のハマエンドウの花などが目につきます。

スミレ

 黄色いセンダイハギも海風に吹かれて咲いていました。これも海岸の砂丘などで見られる植物のようです。

 イソスミレやスミレも可憐な花を咲かせていました。

コウボウムギ

 面白い形をしたコウボウムギの花も砂地に咲いていました。この花も砂丘に群生する海浜植物の一つだそうです。

 湿地脇にはハマナスの木がたくさん群生しています。まだ新緑の段階ですが、夏には、見事なハマナスの花が咲き誇ることでしょう。その頃にまた来てみたいものです。

湿地の中に立つ看板。地元の人たちの思いが伝わってきます

 湿地の近くに結構、住宅も見えますが、大自然がそのまま残されているのは素晴らしいです。

湿地の後方に樽前山が見えます

 湿地の中に地元の「ヨコスト湿原友の会」が建てた看板があります。「ヨコスト湿原は33haの湿原です。環境省の日本の重要な湿地に選定されています。希少動植物を大切にしましょう」と書いてあります。

 看板から、地元の人たちの湿原に対する熱い思いが伝わってきました。

 湿原の後方には樽前山も見えます。

 全く観光地化されていないヨコスト湿原。穴場的なスポットです。

 湿原を散歩したらお腹が減ったので、帰りに近くのレストラン「白老牛の店いわさきご馳走亭」(白老町社台)に立ち寄り、白老牛のハンバーグをいただきました。おいしかったです。

 この後、同じ白老町にある萩の里自然公園に行きました。

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