イトーヨーカドー福住店が9月23日(月祝)、28年間の営業を終えて閉店しました。
19時過ぎ、国道36号線と反対側の玄関内に勢ぞろいした従業員が深々とお辞儀をする中、シャッターがゆっくりと下り始めると、玄関前の広場を埋め尽くした多くの利用客から「ありがとう」の声が上がり、拍手が沸き起こりました。
そして、「寂しくなるね」の言葉が漏れました。皆さん、このお店にはたくさんの思い出があるのでしょうね。集まった多くの客は、イトーヨーカドー福住店の最後の日の様子を名残惜しそうに盛んにカメラに収めていました。
この日は最後とあって、閉店セールに多くの客が押し寄せました。50%~80%引きという驚きの商品もありました。
閉店セール目当ての客もいますが、やはり名残惜しそうに訪れる客が多かったようです。
閉店30分前の18時30分。店長のアナウンスが館内に流れました。
「平成7年(1995年)11月8日に開店し、28年の長きにわたりお客様からご愛顧をいただき、ありがとうございました。朝は近隣のお客様、夕方以降は通勤のお客様、土日は札幌ドームのイベントのお客様と、様々なお客様に愛されてきました。1階フロアでは、7000通を超える温かいメッセージをお客様からいただき、地域の人々に愛されたお店だったと思います。閉店になり、ご迷惑をおかけし大変申し訳なく思います。改めて長年のご愛顧に感謝いたします。ありがとうございました」
そして、館内に「別れのワルツ(蛍の光)」が流れ始めはじめました。この曲が流れると、寂しさが募りますね。
従業員が、国道36号線とは反対側の玄関吹き抜けに並び、次々と退店する客にお辞儀を始めました。
イトーヨーカドー福住店は、客の安全確保と近隣の交通状況を配慮して閉店セレモニーは行いませんでしたが、多くの客が国道側とは反対の玄関前の広場に集まりました。そして19時過ぎ、多くの客が見守る中、シャッターが閉じられました。
イトーヨーカドー福住店は、地下鉄東豊線が福住駅まで延伸した翌年の1995年、「エスパ福住店」として開業。2001年に「イトーヨーカドー福住店」に名称変更しました。
地下鉄福住駅と福住バスターミナルに直結したお店だったため、清田区の住民にとってもバスと地下鉄の乗り継ぎの際に、イトーヨーカドー福住店を利用した人も多く、なじみ深い商業施設でした。
また、2001年には近くに札幌ドームが完成し、札幌ドームの利用者にもなじみ深いお店でした。
イトーヨーカドーは、食料品や衣料品、日用品など商品構成や価格設定が札幌市民の生活に寄り添っていて、庶民的で親しみやすいお店でした。そうした点も、地域に愛された要因だったと思われます。様々な思い出がよぎる人も多いことでしょうね。
イトーヨーカ堂(本社・東京都千代田区)は北海道から撤退し、福住店は10月、神奈川県を中心に食品スーパー「ロピア」を展開するOICグループ(本社・川崎市)に引き渡されます。
新しい店名は、「シーナシーナ福住」になるそうです。テナント(専門店)は10月24日(木)に先行オープン(再開)し、食品スーパー「ロピア」など全館オープンは2024年の冬とされています。
なお、9月24日以降もバスターミナルは通常通り営業します。また、5階と6階の福住メディカルも通常通り診療を続けます。
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