清田区の厚別川(あしりべつ川)で5月20日(土)、ヤマメの稚魚1万7000匹の放流が、地域の子供たちの手で行われました。
この事業は、あしりべつ川(清田区では厚別川を「あしりべつ川」と呼ぶのが一般的です)を故郷の川として親しんでもらうとともに、ヤマメが住む清流にしたいという願いで北野地区町内会連合会が実施したものです。
昭和58年(1983年)から毎年実施しており、今年で35回目になる北野地区の伝統行事です。今年も北野地区青少年育成委員会と北海道山女魚を守る会の共催で、北野ふれあい橋のたもと付近(北野6条3丁目)で実施しました。
ヤマメはこの日早朝、北野地区青少年育成委員が喜茂別町のヤマメ養殖場から運んで来ました。北野地区の3小学校の校長先生や高橋彰清田区長、児童代表らがテープカットして、放流事業が始まりました。
児童らは、持参のバケツに稚魚を入れてもらい、さっそく川岸に行って放流しました。北野ふれあい橋付近で放流した稚魚は1万3000匹。「元気でね」「また戻って来てね」。そんな願いを込めた放流作業でした。
また、今年は清田区20周年ということもあり、上流の国道36号線にかかる清田橋付近(清田1条1丁目)でも稚魚4000匹を放流しました。これも北野地区町連の主催で、こちらはNPO法人あしりべつ川の会も共催に加わり実施しました。
この日は、快晴の天気に恵まれ、北野ふれあい橋と清田橋の両会場とも多くの小学生が参加しました。稚魚の放流体験は、子供たちの心の中に故郷の思い出として強く残ることでしょう。
ヤマメは、北海道では「ヤマベ」とも呼ばれます。今回放流した稚魚は、昨年秋に喜茂別町の養殖場で、卵から稚魚になったものです。ヤマベのうち、メスはやがて海に出て3年目に故郷の川に帰ってくるそうです。いったん海にでるヤマメはサクラマスと呼ばれます。
北野ふれあい橋の会場では、今年も「厚別川にサクラマスを呼び戻そう」という横断幕が掲げられました。いつまでもヤマメがすむきれいな川であってほしいですね。
なお、ヤマメは4月と5月は禁漁となっています。
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