清田区真栄3条2丁目の道道真駒内御料札幌線で昨年4月に続き、今回2月26日、またも道路陥没が発生しました。原因が分からず、不気味であり不安が募るばかりです。

今回空いた穴。道路下にはさらに大きな空洞があった=2025年2月26日、清田区真栄3条2丁目(札幌市提供)

 26日9時ごろ、「道路の真ん中に穴が空いている」と清田区役所に通報がありました。調べたところ、縦80㎝、幅60㎝、深さ2.3mの穴が空いていました。

 さらに市や北海道開発局などが調べたところ、穴の中は大きな空洞が広がっていたといいます。その大きさは「幅2.5m、長さ11m、直径最大2m」もあったといいます(UHBニュース)。

 しかも、この大きな空洞がなぜできたのか、原因が分からないというので、なおさら不安が募ります。

 今回、陥没があった所からわずか100m羊ケ丘通方向に行った場所でも昨年4月28日、同じような道路陥没が起きました。穴の大きさは幅20㎝、長さ2m、深さ3mだったといいます。

 しかも、朝日新聞の報道によると、この時の穴も、表面はさほど大きくはありませんでしたが、地下にはなんと幅2.4m、長さ9.7m、深さ2mの大きな空洞があったとのことです。この時も原因不明のまま、その日のうちに穴をふさいだということです。

昨年陥没した穴。穴の空き方も今回とそっくり(札幌市提供)

 わずか100mほどの区間で、道路の下に大きな空洞が相次いで出来たというのは尋常ではありません。

 先月、埼玉県八潮市で大きな道路陥没事故が発生したばかりで、不気味です。

■地下に「水みち」?

 原因は定かではありませんが、専門家は道路下に「水みち」ができていたのでは、と推測しています。

 UHBニュースによると、地盤工学の専門家である室蘭工業大学の木幡行宏教授は「地下2mくらいの所に『水みち』があるのかもしれない。昔の『水みち』が復活して地下に空洞をつくる地下河川ができているのかもしれない」と言っています。

 現場の道路のすぐ横には厚別(あしりべつ)川が流れています。厚別川に地下の「水みち」が流れる構造が出来ていたのでしょうか。

■昨年と今回、2つの穴は水道管敷設工事にそって発生

 現場付近では2023年~2024年10月まで、大掛かりな上水道敷設工事が行われていました。この工事が何等か関係しているのでは、とも感じます。

陥没現場の様子=2月27日午前

 昨年と今回あいた穴は、いずれも道道真駒内御料札幌線のうち羊ケ丘通から国道36号に向かう片側車線で発生しています。そして、大掛かりな水道管敷設は、まさに穴が空いた車線で行われたのです。

 昨年と今回、2つの穴(地下空洞)は、水道管敷設工事にぴったり沿って発生したのです。これは偶然なのでしょうか。この工事を毎日見ていた地元の者からすれば、とても偶然とは思えません。

 しかも、秋元札幌市長は2月27日の記者会見で「道路のタテ方向に空洞が続いていそうだ」とも発言しているのです(UHBニュース)。この道路の下で一体、何が起きているのでしょうか。不安です。

現場の様子=2月28日午前

 この新しい水道管敷設は、耐震性のある水道管に付け替える工事で、まだ通水していません。敷設工事は、道路を深く掘削し、地下7mに水道管を設置し、再び埋め戻す工法でやっていたようです。

 近くには、現在使用中の水道管がありますが、これは漏水が確認されていません。

 現場の道路は、路線バスが通る幹線です。一般車両の通行も多く、とりわけこの時期は、真栄・有明にある雪捨て場に向かうダンプカーの往来も激しくある道路です。

 市には陥没の事故原因をしっかりと究明し、対策をきちんとやってほしいと思います。「安心安全なまちづくり」とよく言われますが、これでは安心も安全もまったくありません。

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