北海道新聞千田(ちだ)販売所(清田区清田6条3丁目)の「すこやかセミナー」が7月29日(土)、清田中央総合会館(清田6条2丁目)で行われ、札幌里塚病院内科の松永隆裕先生が講演しました。50人の地域住民が講演を聴きました。

講演する松永先生

 道新千田販売所は、地域との交流が盛んな新聞販売店で、「すこやかセミナー」もその一環です。平成20年に第1回を開催し、今回が7回目。毎回、地域の人たちに関心の高い医療・健康情報を提供しています。

 今回は、昨年と今年(7月23日)に「コムフェス2017」という、医療と介護を楽しく学ぶイベントを開催した札幌里塚病院内科科長の松永隆裕先生を講師に迎えました。

 講演のテーマは「終末期を見据えた膵胆道がんの診察経験から~医療介護から何故まちづくり!?~」。

道新千田販売所すこやかセミナー

 松永先生は、すい臓・胆のう・胆管のがんが専門で、医療現場での経験から「進行がん患者への治療以外のサポートがあまりない」ことに気付いたと言います。

 松永先生は、治療以外のサポートにも努め、患者さんや家族の心の傷にも寄り添うことの大切さを説きました。

 さらに、こうした観点は超高齢社会のありようにも適合されると言います。松永先生は「医療・介護・行政主導の地域包括ケアだけでは、健康で幸せな生活は遅れない。なぜか。ワクワクがないから」と言います。

コムフェス2017の高齢者ファッションショーでモデルをエスコートする松永先生=7月23日、里塚・美しが丘地区センター

 そこで松永先生は「リフレ・タウンプロジェクト」(超高齢社会の地域活性化を学際的に推進する会)を医療や介護の専門家らと立ち上げ、「いくつになっても輝ける」をコンセプトに「コムフェス」という地域イベントを昨年と今年、2回、里塚・美しが丘地区センター(清田区里塚2条5丁目)で開催しました。

 松永先生は「病気と付き合いながら、医療や介護のお世話になりながら、自分の気持ちを大切にして、面倒くさい人間関係がない、ワクワク、心を許せる場所やサービス。そういうのが増えると、健康な生活に近づき、それがまちづくりにつながる」と結びました。

 「いくつになっても輝ける」「ワクワク感がある」地域社会って、確かにいいですね。

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