
野幌森林公園の遊歩道

深い森
初夏を迎えた野幌森林公園の「瑞穂の池」に至る遊歩道を散策してきました(2025年5月30日)。緑のトンネルの遊歩道はエゾハルゼミの大合唱でした。

遊歩道脇の野の花、オオアマドコロ
野幌森林公園は札幌市、江別市、北広島市の3市にまたがる道立自然公園で、面積は2053ヘクタール。大都市近郊でこれだけ広大な森林公園は日本国内でも数少ないそうです。公園内は8割が国有林で、原始林的な風景が広がっています。

コンロンソウ
公園内はたくさんの遊歩道があり、公園入口もいくつかありますが、今回は北海道博物館の駐車場に車を停め、北海道博物館近くの入り口(目印は車両通行止めの標識)から森林内に入りました。北海道博物館から瑞穂の池まで約2キロメートルの行程です。

ヒメヘビイチゴ
公園内に入ると、そこはトドマツ、ミズナラ、シナノキ、ヤチダモ、シラカバなどの木々が生い茂り、その森の中を1本の遊歩道が先に続いていく世界です。贅沢な森林浴の散策が楽しめます。

マイヅルソウ
平日ですが、この自然を求めて遊歩道を散策する人と結構、出会いました。

クルマバソウ
遊歩道の脇では、野の花たちが可憐に咲いて、出迎えてくれます。野の花を見つけては写真に収め、ゆっくりと森の中を歩きました。
マイズルソウ、ヒメヘビイチゴ、コンロンソウ、クルマバソウ、オオアマドコロ、ズダヤクシュ、コウライナンテンショウ(マムシグサ)などの花が道端に控えめに咲いていました。
山野草の花は、質素で可憐な花が多く、バラやチューリップのような園芸種の派手さはありませんが、その控えめなところがなんともいとおしく、心が和みます。公園内には400種以上の山野草が自生しているそうです。

ズダヤクシュ

マムシグサ
他にも110種以上の樹木があり、140種に及ぶ野鳥、キツネやエゾリスなどの小動物、たくさんの昆虫たちが、この森には生息しているといいます。

瑞穂の池

瑞穂池園地
遊歩道を歩いて行くと、やがて急な階段の路を下り、瑞穂の池に出ます。池のほとりは広い園地(原っぱ)になっています。ここには東屋とトイレがありました。
そして、瑞穂池碑がポツンと建っています。

瑞穂池碑と古い東屋
瑞穂の池は、この付近を開墾した人たちが白石第一土功組合を結成して昭和3年(1928年)、水田のかんがい用水の「ため池」として作ったそうです。昭和47年(1972年)に役目を終え、そのまま公園の池として残されたようです。
野幌森林公園内にも、先人たちの知られざる開拓の歴史があったことを、瑞穂の池とその石碑に感じます。
ここでUターンして、森の中の来た道を北海道博物館まで戻りました。歩いた距離は4キロ。いい汗をかきました。
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