清田区の避難所は9月8日夜、10カ所に減り、避難者も計275人と前日よりやや減りました。

 多くの人が避難しているのは、家が傾き道路がうねる被害を受けた地域から近い平岡南小学校と美しが丘小学校の2つの避難所。平岡南小は140人、美しが丘小は83人でした。

 続いて真栄小23人、清田区体育館20人、清田緑小4人、清田小3人、北野中1人、美しが丘緑小1人、北野台中と有明小はゼロでした。

自衛隊が設置した入浴施設「藻岩の湯」=平岡南小学校

 このうち最も避難者が多い平岡南小学校避難所のグラウンドに8日、真駒内の陸上自衛隊がテントの入浴設備を設置し、13時から21時まで避難者が順番に入浴しました。「藻岩の湯」と名付けられた風呂から出てきた避難者は「とても気持ちよかったです」と話していました。

北野日赤奉仕団によるカレーの炊き出し=清田区体育館避難所

 平岡南小では、来週9月10日(月)、11日(火)も休校にしました。

卓球の仕切り板で区切った清田区体育館の避難所

 清田区体育館と真栄小学校の避難所には、北野地区日赤奉仕団の女性たちがカレーライスの炊き出しを行いました。あたたかい善意のカレーを、避難者たちは笑顔でおいしそうに食べていました。

 清田区体育館の避難所は、卓球台の仕切り板を避難者各自の区切り板に使っていました。区切り板がないほかの避難所より、ここは少し落ち着ける環境かもしれません。

 また、本州などからの医療チーム(ディーマット)が8日夕方、平岡南小、美しが丘小などの避難所を巡回し、体調の不安な人をみてまわってくれました。支援の輪が広がっているようです。

 スーパーなど商業関係の施設は8日、まだ通常営業できないところがほとんどでした。東光ストア真栄店は1階食品売り場のみの営業で19時閉店。東光ストア平岡店も19時閉店。いずれも食品棚は売り切れか入荷なしでスカスカ状態でした。

 西友清田店は8日、玄関先で食品と日用品を販売。店内の設備が一部破損し店内営業ができない状態だそうです。

 イオン平岡は、1階の食品売り場のみ営業で、2階と専門店街は営業していませんでした。食品売り場も、ガラガラの棚が目立ちました。

 ガソリンスタンドは前日7日のような長い車の行列はなくなりましたが、どこも在庫不足のようで、通常なら24時間営業のスタンドが「18時閉店」を大きく張り出して営業したり、レギュラーガソリンが売り切れたので、ハイオクと軽油のみ販売したりするスタンドもありました。

 清田区唯一の温泉施設の里塚温泉は、地震以来、休館しています。里塚温泉は、もともと10月31日をもって施設の老朽化のため閉館する予定です。

 8日も清田区内をあちこち回りました。北野連合会館の前の清田通に北野小学校の校長先生の張り紙がありました。

「電気が復旧したら10日(月)11日(火)は給食なしの4時間授業です。子どもたちの無事な姿に会えることを願っております」

 あちこち大変な状況ばかりを見てきたので、この張り紙を見たとき、なんだかほっとした気持ちになりました。

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