9月6日の地震で大きな被害を出した清田区里塚地区。その被災現場に近い里塚・美しが丘地区センター(清田区里塚2条5丁目)で10月7日(日)、北海道胆振東部地震被災地支援の土田英順チャリティー・チェロコンサートが行われました。
土田さんは2011年の東日本大震災の直後から、北海道と東北各地で復興支援チャリティーコンサートを行っているチェロ奏者です。毎回、会場では募金箱を置き、集まったお金を東北の被災地に送っています。
今回の里塚・美しが丘地区センターでのコンサートも、同地区センターが東日本大震災復興支援として企画しましたが、9月6日に北海道で大きな地震があり、地元里塚で甚大な被害が発生したことから、急きょ「北海道支援・清田区支援」のチャリティーに趣旨を変更して開催することにしました。
土田さんは、いつものように岩手県大船渡市の被災者が使っていたチェロを持って登場。シューベルト「アヴェマリア」、サンサーンス「白鳥」、シューマン「トロイメライ」、コスマ「枯葉」、ショパン「ノクターン」などおなじみの名曲を演奏しました。
土田さんのチェロは静かであたたかく、聴く人の心に響く音色で、優しい空気が会場に広がりました。コンサートにはおよそ70人の地域住民が参加、被災地のことを思いやりながら聴いた方も多かったでしょう。
演奏だけでなく、土田さんは、チャリティーコンサートで訪れた東北各地の様子を、自身が撮影した写真をスクリーンに大きく映し出して「東北被災地の今」をレポートしました。
土田さんによると、福島県では除染で取り除いた表土や草木を入れたフレコンパックという大きな黒い袋があちこちに置かれ、大変な量になっているそうです。
土田さんは「フレコンパックのすぐ近くに子どもが遊ぶ公園などがあるんです」と今なお厳しい現実の福島県の様子を、顔を曇らせながら話していました。
土田さんと東北の被災地の子供や地域住民との交流の様子も写真を投影しながら語ってくれました。
土田さんは厚別区在住の81歳。日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。東日本大震災復興支援チャリティーコンサートは400回を超えています。
里塚・美しが丘地区センターでのコンサートでは、胆振東部地震支援の募金箱が置かれ、来場者が募金に応じていました。
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