イオンモール札幌平岡の隣にある「イオンの森」(札幌市清田区平岡)は、アオサギの集団営巣地(コロニー)があることで知られています。

 札幌市内には、もう一つアオサギのコロニーがある森があります。篠路五ノ戸の森緑地」(札幌市北区篠路3条10丁目)です。

篠路五ノ戸の森のアオサギ=2020年6月4日

 6月4日(木)、その「五ノ戸の森」に行ってきました。

森の中はまるで原始林。遊歩道がある

 「五ノ戸の森」は篠路の新興住宅街の一角にあります。周囲はしょうしゃな住宅が建ち並んでいますが、一歩、「五ノ戸の森」に入ると、うっそうとした森で、まるで原始林のような趣があります。

 この森は、この地に入植した秋山さんという方が明治から大正にかけて屋敷林として造成したそうです。それを1997年に札幌市が買い取り、公園として整備した歴史があるそうです。

 この地は、かつて「五ノ戸」と呼ばれた土地で、青森県五戸地区から開拓者が入植したと伝えられているそうです。それで緑地の名前を「篠路五ノ戸の森緑地」としたそうです。

 森の中には小川も流れています。上を見上げると、木々の高い所のあちこちに、アオサギの巣が見えます。アオサギの姿も良く見えます。

 「平岡イオンの森」は、フェンスで囲われており、中に入れないため、アオサギの巣は少し遠い所からしか見えませんが、「五ノ戸の森」は中に遊歩道があり、巣を真下から見ることができます。まじかで営巣活動を見ることができるのです。

 ただし、巣が密集しているので、気を付けないと、上からアオサギの白い糞が落ちてきます。

外から見た五ノ戸の森

 アオサギが、ここにコロニーをつくったのは、公園として整備した年、1997年からだといいます。実は、「平岡イオンの森」もアオサギがコロニーを最初につくったのは1997年です。

 もともと札幌のアオサギ・コロニーは野幌森林公園にありました。アオサギの観察を続けているボランティアグループ「平岡どんぐりの森」によると、1997年に野幌コロニーがアライグマに襲われたため、アオサギの集団が野幌コロニーを放棄し、7キロ離れた「平岡イオンの森」に移ってきました。同じように20キロ離れた「五ノ戸の森」にも移動して、現在に至っているといわれています。

 アオサギは体長90センチほどある大きな渡り鳥で、3月ごろ南方から飛来し、平岡や篠路など道内の営巣地で子育てし、夏の終わりごろに南方に渡っていきます。平岡と篠路。アオサギの同じような営みが両地区で行われているのです。

 平岡イオンの森のアオサギの様子は、こちらからご覧ください。

■篠路五ノ戸の森緑地
・住所 札幌市北区篠路3条10丁目
・面積 22,566㎡
・駐車場 8台
・JR篠路駅から徒歩15分

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