阪神大震災の復興のシンボル「はるかのひまわり」が今年も、札幌市清田区里塚の地震被災地で、その復興工事の様子を見守るように咲いています。

里塚の復興を見守る「はるかのひまわり」=2020年9月1日

 清田区里塚は2018年9月6日の北海道胆振東部地震の強い揺れで、液状化と地下の流動化が起き、里塚1条を中心に地盤沈下などの宅地崩壊が発生。数多くの住宅が傾く甚大な被害に襲われました。

 現在、現地ではその復旧工事が着々と進められています。

 「はるかのひまわり」は、里塚中央会館(里塚1条1丁目)の横に咲いています。すぐ前に広がる被災地と復旧工事の様子を見守っているかのようです。

 「はるかのひまわり」は1995年(平成7年)1月17日、神戸を襲った阪神大震災で家が崩壊し、がれきの下敷きになって亡くなった「はるかちゃん」(当時11歳の小学6年生)の自宅跡に咲いたヒマワリ。震災のあった年の夏、たくさんのひまわりが咲き、お母さんは「娘がひまわりになって帰ってきた」と涙したそうです。

 このひまわりは、はるかちゃんが可愛がっていた隣家のオウムにやる餌の種が、はるかちゃんの家の跡で育ったものでした。

 近所の人たちは「はるかのひまわり」と呼ぶようになり、地元関係者を通じて全国に種が広まりました。

「はるかのひまわり」の目の前の風景はこんな感じです

 里塚でも地元の里塚中央災害復興委員会が昨年、このひまわりの種を入手して種まきをし、花が咲いて復興のシンボルになっています。今年も6月に種をまき、見事なヒマワリが咲きました。

 里塚でも、「はるかのひまわり」は復興のシンボルとなり、地域の人たちを励まし勇気づけています。

 また、復興に取り組む全国の災害被災地とつながる連帯のひまわりでもあります。

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