清田緑地(札幌市清田区清田1条3丁目)を散策していたら、珍しいサンカヨウの花が咲いているのを見つけました。(2023年5月6日)。他にもオオバナノエンレイソウやニリンソウなど春の野の花がたくさん咲いていました。
清田緑地は4月にミズバショウが見られることで知られ、夏にはたくさんの木々の緑に囲まれて森の息吹を感じることができる場所として知られています。
しかし、ここがたくさんの野の花が咲く緑地であることは、地元の清田区民にもあまり知られていないようです。
4月、清田緑地では最初にミズバショウが咲いた後、春の野の花たちが緑地の森の中で次々と花を咲かせます。
その中に珍しいサンカヨウの花もあるのです。
サンカヨウの白い花は、本州中部以北と北海道の高山や山地の湿った場所で見られるそうですが、清田緑地のような低地で見られるのは極めて珍しいそうです。
清田緑地は何度も散策に来ていますが、サンカヨウの花を見たのは今回が初めてです。偶然、見つけたのですが、ラッキーでした。サンカヨウの花は開花してから1週間ほどで散ってしまうそうです。
サンカヨウは、雨に長く打たれて濡れると、白い花が透明になり、ガラス細工のようになる神秘的で不思議な植物だそうです。いつか、ここで、雨に濡れて透明になったサンカヨウの花を見てみたいものです(文末に追記あり)。
湿地に架けられた木道を歩いて行くと、ニリンソウやオオバナノエンレイソウがたくさん咲いている所がありました。
オオバナノエンレイソウは、白い優雅な曲線の花が特徴で、「森の貴婦人」と言われているそうです。森の中で気品が感じられ、北海道大学の校章のデザインにも使われています。恵庭市のカリンバ遺跡の森にも群落がありました。
さらに緑地内の散策路を歩いて行くと、ヒトリシズカやミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)、オオカメノキ(ムシカリ)などの野の花が咲いていました。
みんな、何気ない佇まいで、ひっそりと散策路脇に咲いています。野の花たちは控えめで、健気です。
清田緑地は、清田区民センターの前に広がる緑地です。車で行く場合は、清田区民センター駐車場が使えます。
(追記=2023年5月23日)
清田緑地の自然に詳しい公園ボランティア「平岡どんぐりの森」の佐藤祐一さんに聞いたところ、清田緑地のサンカヨウは、やはり「人が人為的に、この地に持ってきたもの」とのことでした。佐藤さんは、持ってきた本人に会って確認したそうです。
サンカヨウは山地や高地で見られる植物で、清田緑地のような低地では普通は見られないそうです。
でも、清田緑地で立派に花を咲かせたサンカヨウ。ひょっとして将来、清田緑地で群生するかもしれません。
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