清田小学校の5年生児童約60人が5月25日(木)、同校グラウンド端にある水田「ゆめ田んぼ・あしりべつ」で、田植えを行いました。
この水田は70坪ほどの広さがあり、札幌清田ライオンズクラブが2005年、「かつてこの地には水田が広がっていたことを子供たちに伝えたい」と寄贈したものです。以来、毎年、児童たちが田植えや稲刈りの体験学習をする場になっています。
初夏の青空の下、児童たちは田んぼ前で田植え式を行った後、早速、はだしで田んぼの中に入って稲の苗を植えこんでいきました。
ほとんどの児童は田植えを行うのは初めて。田んぼの泥に足を取られながらも、手に取った苗を、水の張った土の中に植え込んでいきました。
土起こしなどの事前準備は、札幌清田ライオンズクラブの人たちが済ませてくれていたので、作業はスムーズに進みました。児童たちには、貴重な体験になったことでしょう。
この田植え学習には、知野清田区長はじめ区職員や保護者代表らが見守りました。
また、清田区のマスコット「きよっち」の人形を区職員が持参していたので、ちょっとお借りして「きよっち」を入れて田植えの様子を写真に撮ってみました。いかがでしょうか。
今年も、札幌清田ライオンズクラブの人たちが草取りなどの管理を行い、秋には児童らと稲刈り体験を行う予定です。
この清田小学校付近一帯は明治の初め、今の清田区地域で最初に稲作が試みられた場所です。
やがて厚別川(あしりべつ川)流域は水田が広がり、かつての地名「あしりべつ」は清田という地名になりました。
北野には昭和42年(1967年)~昭和62年(1987年)頃、農林水産省の水稲試験場もあり(今の北野サンタウン、北野中央公園)、清田区地域が札幌の米どころとなっていたことがうかがえます。
しかし、その後、宅地化の波で清田区から水田はなくなり、今は清田小学校の「ゆめ田んぼ」だけとなりました。
札幌清田ライオンズクラブが毎年取り組んでいる稲作体験学習は、清田区の昔の暮らしを今の子供たちに伝える貴重な場になっています。
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