さっぽろ時計台(札幌市中央区北1条西2丁目)2階ホールで8月25日(金)夜、「時計台のある街コンサート」が行われました。

時計台のある街コンサート=2023年8月25日、さっぽろ時計台

「時計台のある街」を歌う浅沼修さん(右)
札幌のフォークシンガー浅沼修さんが、札幌の街を抒情豊かな歌詞とメロディーで表現した伝説の名曲「時計台のある街」(昭和42年発表)を歌いました。
また、清田区を拠点に活動している「歌声ボランティアふれあいサポート」代表の園部真人さんと木村範子さん(元北野小学校長)がゲストとして、それぞれ歌を披露しました。
このコンサートは、時計台まつり実行委員会の主催で、さっぽろ時計台の会が運営して開催しました。

コンサート会場になった札幌市時計台
「時計台のある街」は、浅沼さんが17歳の高校時代に作詞作曲して発表した作品。北国札幌の街を叙情豊かに歌ったこの曲は、各地のユースホステルで作者不詳のまま歌い継がれることになりました。
それを歌手の芹洋子さんが1978年(昭和53年)、レコーディングし、さらにダークダックスが名曲アルバムの中に取り上げました。1979年(昭和54年)にはSTVの喜瀬ひろしさんがリリースし、「時計台のある街」は全道に広まりました。
浅沼さんは北海道のフォークソング黎明期に札幌で数多くのオリジナル曲を作って歌い、アマチュアのまま草分けとなったシンガーです。時を経て2000年から音楽活動を再開し、エフエム三角山、ラジオカロスなどの各局でパーソナリティーやラジオ演奏を続けています。
この日のコンサートでは、最初と最後の2回、「時計台のある街」を歌ったほか、「愛の調べ」「つばめよ空に」など聴く人の心を揺さぶるようなオリジナルの名曲を披露しました。
相棒のギター奏者は、若い江成翼さん。江成さんのギター演奏もピュアで素晴らしく、浅沼さんの歌をひきたてていました。

オリジナル歌謡曲「ロマンの町」を時計台で歌う園部さん
「歌声ボランティアふれあいサポート」代表の園部真人さんは昨年末、この「時計台のある街」という名曲の存在を知り、「札幌にはこのような素晴らしい抒情歌の名曲があるのか」と感動。それ以来、みずからの「歌う会」や「歌声喫茶」などの場で「時計台のある街」を広める活動を展開しています。

「この道」を歌う木村さん
園部さんは、この日のコンサートでは、札幌、小樽、旭川の3都市の街を歌ったオリジナルの歌謡曲「ロマンの町」を歌いました。9月には、「ロマンの町」のCDをリリースする予定です。
また、ふれあいサポートメンバーの木村範子さん(ソプラノ)は、尾張正江さんのピアノ伴奏で「この道」を歌いました。
最後に、出演者と会場の人が一緒に「時計台の鐘」(高橋哲夫作詞作曲)を歌って、コンサートは幕となりました。
この日の札幌は、最高気温35度という猛暑でした。時計台は冷房がなく、夜になっても会場は大変な暑さ。窓を開け放ち、扇風機が静かにぐるぐる回る会場で、約60人の観客の皆さんは熱心に聴き入っていました。
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