大地震や川の氾濫などの大災害にどう対処するかを学ぶ「清田住民防災の集い」が2月18日(土)、清田区民センター(清田区清田1条2丁目)で開催されました。

清田住民防災の集い=清田区民センター
北野地区町内会連合会の主催で、北野地区の住民を中心に162人が参加、熱心に専門家らの話に耳を傾けました。

ゲスト講師の新谷さん(左)と大浦さん
はじめに、公益社団法人日本技術士会北海道本部防災委員会の大浦宏照さんが、「札幌で直下型地震が起きたら」「清田区で洪水が起きたら」と言うテーマで講演しました。

熱心に耳を傾ける参加者
清田区の地下には月寒断層という断層があり、これが動いて平成22年10月には北広島で震度3の地震が発生。平成22年12月にも清田真栄で震度3、北広島インターで震度5弱の直下型地震が起きました。

挨拶する飯田淳二北野地区町連会長
札幌で真冬の夜明け頃に阪神淡路大震災級の地震が起きたらどうなるか、札幌市の想定が紹介されました。最大深度は7で、全壊33611棟、半壊78850棟、出火314件、死者2050人、脱出不能による凍死者6184、重傷者3536人という計算だそうです。
大地震はよそ事ではありません。日ごろからの心構えが大事なようです。
清田区は厚別川(あしりべつ川)がまちの真ん中を南から北に流れています。集中豪雨による厚別川の氾濫を心配する区民も多くいます。
北大の新谷融名誉教授と北海道、札幌市の河川担当者らが参加して、「災害に備える減災の地域連携」と題して討論会も行われました。

危機寸前だったという厚別川の増水=2014年9月11日、午前5時46分、旧道付近で
2014年9月には、清田区は局地的な大雨に襲われました。新谷教授は「あと2時間、激しい雨が続いたら、清田区はやられていました」と発言。清田区は「危機寸前だった」というのです。恐ろしいですね。
ただ、厚別川は堤防など氾濫への備えは進んでいる方だそうです。でも、真栄から上流方面は、堤防らしい堤防もなく、河川敷もなく、ちょっと心配です。
伊藤昭夫北野町連副会長は、北野地区の自主防災の取り組みを報告しました。
北野地区は平成22年から本格的な防災活動を始めました。北野防災研究会を立ち上げ、新谷教授をはじめ専門家を招いた研究会を計9回開催しました。ほかに、宿泊型防災訓練や、住民が町内会ハザードマップをつくる活動などを行ってきています。

危険個所などが一目でわかる北野地区防災マップ
災害時に援護が必要な人(約500名)を地域の人(約1000名)が手助けする事業にも先進的に取り組んでいます。
北野地区は防災への取り組みが進んでいる地域ですが、今後も各町内会の防災力の強化や北野地区全体の防災訓練などが課題になっているそうです。
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