清田高校で9月12日(木)、生徒たちが、地産地消やフードロス削減などに取り組んでいる企業の課題解決に向けたアイデアを発表する授業が行われました。
北海道コカ・コーラボトリング株式会社(札幌市清田区清田1条1丁目)とファミリーマート株式会社(東京都港区)の協働企画の出前授業として実現した取り組みです。
テーマは「エスカル消費」。エスカルとは「倫理的」という意味で、「エスカル消費」とは「人や社会・環境のことを考えて消費行動をしよう」という取り組みです。CO2を減らす地産地消、障がい者施設で生産されたものを買うこと、スーパーなどでのいわゆる「てまえどり」なども「エスカル消費」とされています。
この授業に参加したのは清田高校グローバルコースの2年生39名。1回目の授業は7月23日、北海道コカ・コーラボトリング本社で開催され、北海道コカ・コーラとファミリーマートが自社のSDGsの取り組みと、課題になっている事柄を生徒に紹介しました。
提起された課題は、①北海道コカ・コーラが2022年から始めている「やさいバス」をもっと知ってもらうには?②コカ・コーラ社の「い・ろ・は・す」が清田区の水であることの知名度を向上させるには?③ファミリーマートからの提案で、フードロスをなくす取り組みを推進するにはどうしたらいいか―の3点。
生徒たちは12班に分かれて、これらの課題を夏休み中に考え、研究してアイデアをまとめました。その成果を北海道コカ・コーラ社とファミリーマート社の担当者にプレゼンするのが、この日の「エスカル消費」発表会でした。
各班の生徒は、アイデアや課題解決策を5分ほどにまとめて次々と発表していきました。
「やさいバス」は、ECサイトを通じて生産農家と購入者(コンビニ、スーパー、青果店など)の野菜流通をつなぐ取り組み。北海道コカ・コーラのグループ会社の幸楽輸送株式会社が野菜の物流を担っています。
ただ、認知度がまだ低いのが悩みで、登録している農家もまだ数が限られているとのことです。
そこで、清田高校生からは、①SNSの活用②コンビニ等でチラシを配布③ポイント制の導入などのアイデアが出されました。
「い・ろ・は・す」が、白旗山から地下を流れてくる清田の天然水であることの認知度アップ策としては、①採水地が清田であることを自販機にポップを貼って知らせる②「い・ろ・は・すはどこからきたの」という絵本を作って知らせるなどのアイデアが出されました。
ファミリーマートは2021年から「ファミマフードドライブ」という地域における食支援と食品ロス削減の取り組みを展開しています。家庭で食べきれない食品をファミリーマート店舗に設置した受付ボックスに寄付してもらうと、地域のこども食堂などや食支援が必要な方に届ける取り組みです。
さらにフードロスをなくすアイデアとして、清田高校生からは「店舗で消費期限が近付いた商品を購入するとポイントが2倍になるような仕組みを作ったら」などのアイデアが出ていました。
北海道コカ・コーラボトリング株式会社とファミリーマート株式会社の担当者は、「社内で検討したいアイデアもあった。プレゼンも良かった」と講評しました。
企業と高校生が一緒になってSDGsやエスカル消費を考える取り組みは、高校生たちにとってなかなか有意義なものだったようです。
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