平岡地区町内会連合会(平岡町連)の前会長、中川昇さんが、小中学校で児童生徒や保護者に町内会活動を知ってもらう講演活動を始めました。

中川昇さん(右端)による町内会授業=平岡中央小学校

 その第1弾として5月10日(水)、平岡中央小学校で「町内会活動と地域のゴミ清掃」というテーマで、児童たちに自身の豊富な体験をもとにしたお話をしました。

 中川さんは、平岡北町内会の会計部長などを経て平成19年から4年間、同町内会長を務めました。平成24年からは平岡町連の副会長、さらに平成26年から今年3月まで平岡町連の会長を4年務めました。現在も平岡町連の顧問をしています。

 町内会は地域の中で、交通安全や防犯防災、高齢者の見守り、子供の健全育成、夏祭りや地域イベントなど様々な活動を行っていますが、一方で「町内会が何をやっているのかわからない」「町内会へのとっかかりがつかめない」などの課題も指摘されています。

 実際、札幌市では、町内会加入率が年々下がっているのが現状です。

 しかし、地域のつながりが希薄になっている昨今、町内会の活動は地域のつながりを維持する最後の支えになっているのも事実でしょう。

中川昇さん

 こうした現状を町内会活動の体験の中から中川さんも感じてきたようで、平岡町連会長を降りて時間的に余裕ができたことから、「町内会の大切さ」を将来を担う子供たちやその保護者に発信していく活動を始めることにしたといいます。

 平岡中央小学校の講演は、5年生(102人)の総合学習の時間に授業の一環として行われました。学校側からの要請で、この特別授業が決まったそうです。

児童の質問に一つ一つ丁寧に答える中川さん

 中川さんは、「春、雪が解けると、公園は結構ゴミがあるでしょ。でも、今はきれいになっているよね。あれは誰がきれいにしているか分かるかな。そう、町内会でやっているんだよ」といった調子で話を進めていました。

 中川さんは、現役時代は大手メーカーのサラリーマンでした。仕事仕事で町内会活動には無縁だったそうです。退職してから、地域に恩返しをと町内会活動にかかわり始めたそうです。

 今後、各地区のまちづくりセンターと連絡を取り合って、学校単位でお話をする活動を続けたいと、中川さんは言います。

 平岡小学校の交通安全指導員に立って12年になり、これは今も続けています。「今年の清田区成人式で『中川のおじさんでしょ』と新成人に肩を叩かれました。小学生の時のことを覚えていてくれたんですね」と中川さんはうれしそうに話しました。

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