札幌国際大学(札幌市清田区清田4条1丁目)を卒業した札幌のモーグルスキーヤー島川拓也選手が、今冬のシーズンも海外でモーグル競技のFISワールドカップを転戦、世界を股にかけて頑張っています。

世界を股にかけて活躍する島川選手。手に持っているのは昨年のワールドカップイタリア大会で獲得した2位のメダル=札幌国際大学体育館で
島川選手は札幌市豊平区西岡の出身。2021年、札幌国際大学観光学部観光ビジネス学科を卒業し、札幌西区の日本仮設株式会社に就職。
日本仮設は、建設土木用の仮設資材を製造販売する会社で、島川選手はここで会社員(営業職)をやりながらモーグル日本代表として日々、仕事と競技に取り組んでいます。
2024/25シーズンもワールドカップで、フィンランド(11月30日)、スウェーデン(12月6、7日)、フランス(12月13、14日=雪不足で中止)、ジョージア(12月20、21日)の各大会を転戦。
年末年始は帰国しましたが、1月下旬、再び海外に渡りアメリカ(1月24、25日)、カナダ(1月31日、2月1日)、アメリカ(2月6、8日)と転戦します。

モーグル競技中の島川選手
その後、いったん帰国しますが、再び中国(2月21、22日)、カザフスタン(2月28日、3月1日)、イタリア(3月11、12日)と転戦する予定です。
このほか、夏はオーストラリアに渡り、雪上練習をします。
島川選手は小さい子供の時にスキーを始め、よく父親に連れられ札幌国際スキー場でスキーをしていたそうです。
10歳の時に、オリンピック選手だった上村愛子さんのモーグル競技映像を見て、そのカッコよさに憧れてモーグルを始めたといいます。
コブのある急斜面をすさまじいスピードで滑り、途中2か所に設置されたジャンプ台で華麗な宙返りの技を決める選手の姿に強くひかれ、「自分もやってみたい」と思ったのがきっかけだったといいます。
札幌・ばんけいスキー場の「TEAM BANKEI」に入り、小学生の時からばんけいスキー場モーグルコースで練習してきました。
現在も平日は営業職として働き、退社後と休日は世界一を目指して練習とトレーニングに励んでいます。
練習は、ばんけいスキー場モーグルコースで行いますが、トレーニングは卒業後の今も札幌国際大学体育館のジムに通っています。
島川選手は学生時代から日本選手権で優勝するなど活躍してきましたが、昨年3月、イタリアで行われたワールドカップ最終戦で見事2位となり、初めて表彰台に上がりました。今シーズンはワールドカップ初優勝を目指しています。
島川さんは、サポートしてくれる所属会社の日本仮設をはじめ、長年、指導してくれてきた「TEAM BANKEI」の監督やコーチ、そして今もジムを提供してくれる札幌国際大学に感謝しながら競技生活を続けています。
モーグル競技は、野球やサッカーのようなメジャー競技でないせいか、大学を卒業すると現役を引退する選手が多いそうです。しかし、島川選手は「楽しく、わくわくするモーグルなのに就職と共に競技を諦める世界をこれからはつくりたくない」と社会人として働きながら競技を続ける道を選びました。
そして「世界で活躍する姿を証明し続けることが出来れば、多くの人に可能性を与えることができる。仕事も競技もどちらも全力で取り組み、結果を出して証明していきたい」と言う島川選手は、とても爽やかな好青年です。
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