北海道胆振東部地震復興支援コンサート「きばいやんせ、清田!」が12月6日(木)、清田区民センター(札幌市清田区清田1条2丁目)で行われました。
「きばいやんせ」とは、鹿児島弁(薩摩言葉)で「頑張ってね!」という意味だそうです。
コンサートを発案したのは、札幌出身でジャズベーシストの金澤英明さん(東京在住)。地震2日後の9月8日、鹿児島ジャズフェスティバルが開催され、金澤さんはそれに出演しました。故郷の札幌市でも大きな地震被害が出たニュースを遠く離れた鹿児島で知り、「なにかできないか」と考え、急きょ募金箱を制作。ステージから募金を呼び掛けたところ、17万円もの募金が集まったそうです。
清田の今回のコンサートは、金澤さんと、鹿児島ジャズフェスティバルの主催者でジャズピアニストの松本圭使さんが中心になって企画し、地元の清田区とともに開催しました。

コンサートを企画した金澤英明さん(右)と松本圭使さん
出演したのは、金澤さんと松本圭使さんのほかに、ゴスペルシンガーのKiKiさん、小樽のサックスプレイヤー奥野義典さん、札幌のゴスペルクワイア「New Joy Choir」、そして地元の清田高校吹奏楽局です。
プロの演奏家と照明、音響などのスタッフも全員、無報酬のボランティア出演です。

清田高校吹奏楽局

KiKiさん(右端)と「New Joy Choir」の皆さん
オープニングは清田高校吹奏楽局。同校吹奏楽局は通常の吹奏楽とビッグバンドジャズの二刀流で頑張っています。今年は北海道代表として吹奏楽コンクール東日本大会にも出場しました。ステージでは、「スペイン」など数曲をビッグバンドジャズ編成で軽快に演奏しました。
KiKiさんと「New Joy Choir」は、「オー・ハッピー・デー」などゴスペル曲をにぎやかに力強く歌い上げました。

(右から)奥野義典さん、金澤英明さん、松本圭使さん
この後、松本圭使さんが登場。1曲ソロで弾いた後、「熊本地震の時は九州ツアーの途中でした」と語り、今回の北海道の地震が他人事とは思えず、鹿児島や九州からも応援しているというメッセージを語りました。
松本さんは、コンサート前に清田区里塚の被害地域も視察したそうです。きっと鹿児島に帰って、清田区の復興への思いを語ってくれることでしょう。
コンサートは、金澤さんや奥野さんも加わりジャズの名演奏を次々と披露。最後はこの日の出演者全員がステージに上がり、「上を向いて歩こう」(昭和36年、坂本九さん)をみんなで合唱、演奏しました。
会場は300人近い人で、ほぼいっぱいになりました。あたたかい雰囲気に包まれた充実したコンサートでした。
会場入り口には地震復興支援の募金箱が置かれ、集まった義援金は全額、札幌市に寄贈されます。
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