清田小学校(札幌市清田区清田1条4丁目)の学校田「ゆめ田んぼ・あしりべつ」(70坪)で9月17日(水)、同校5年生児童約60人が稲刈りを行いました。

稲刈りする清田小学校の児童たち

 この田んぼは、清田区にはかつて美しい水田風景が広がっていたことを子供たちに知ってもらおうと、札幌清田ライオンズクラブが2005年に同小学校に寄贈したものです。

 以来、清田小では学習の一環として5年生児童が春の田植え、秋の稲刈り体験を行っており、今年は5月28日、5年生児童たちが田んぼの半分を使って「ゆめぴりか」を田植えしました。

 夏の間、清田ライオンズクラブの会員たちが草取りなど管理を行い、児童たちは稲の生育を観察してきました。

 そして、この日、待ちに待った収穫の秋を迎えました。

 田んぼ脇の校庭で開会式を行った後、児童たちは早速、順番に田んぼに入り、自分たちが春に植えた稲の刈り取りを体験。ライオンズクラブ会員たちからカマの使い方と稲刈りの方法を教えてもらい、楽しそうに稲刈りに取り組んでいました。

浅山信乃清田区長も児童と一緒に稲刈り体験

 この稲刈りには、浅山信乃清田区長も参加し、子供たちと一緒になって稲刈り体験を行いました。浅山区長も稲刈りは初体験だったそうです。

どんどん刈り取っていきました

 刈り取った稲は、1か月ほど干して乾燥した後、脱穀し、調理自習でお米を炊いて、みんなでおいしくいただくそうです。

 田んぼの半分は、道産もち米の「はくちょうもち」を植えていて、こちらはこの日朝、ライオンズクラブ会員が刈り取りました。持ち米は脱穀して清田区真栄のノビロ学園に寄贈するということです。

刈り取った稲は田んぼ脇で、昔ながらの稲架掛け(はさがけ)で乾燥させます。かつて秋になると、このような風景が清田区でも広がっていたのでしょう

 清田小学校付近は、明治の初め、清田区地域で最初に稲作が試みられた所です。当時の人たちの苦労で、やがて有明、真栄、清田、北野の厚別川(あしりべつ川)流域の平坦地は見事な水田地帯になりました。

 今の清田区地域は昔、明治期以来「あしりべつ」という地名でしたが、その後、昭和19年(1944年)に清田という地名になったのは、こうした水田風景の歴史があったからです。

 その後、昭和50年代以降、清田区は急速に住宅地化が進み、今では清田区内の水田はこの清田小学校の「ゆめ田んぼ・あしりべつ」だけになっています。

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