地下鉄の清田方面延伸について、6月6日(火)の札幌市議会第2回定例会で、公明党の竹内孝代市議(清田区選出)が代表質問で秋元克広市長に質問しました。

 答弁したのは、秋元市長ではなく吉岡亨副市長でした。質疑のやり取りを、ここに紹介します。

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【竹内孝代市議】

 清田方面への地下鉄延伸について伺います。

 清田区は、今後ますます人やモノの交流が盛んになるばかりでなく、子育て世代の転入数が大変多いという特徴から、活気あるまちづくりが期待される地域であります。唯一軌道系交通機関のない清田区への地下鉄延伸が果たす効果は非常に大きいものがあると考えます。

地下鉄延伸を質問する竹内孝代市議

 地下鉄延伸は、清田区と豊平区の多方面の分野の方々で構成する「地下鉄東豊線建設促進期成会連合会」が、多年にわたり歴代市長をはじめ秋元市長にも要望をし続けている地元の悲願であります。

 今年度からは、これまで顧問であった清田区選出の5名の市議に加え、豊平区選出の6名の市議も顧問に加わり、合わせて11名がその活動を力強く推進しています。

 この延伸について、本市は一度その計画を凍結し、地元は危機感を感じていましたが、秋元市長が「清田区への地下鉄延伸を再検討する」と公約に掲げたことにより、地元としては久々に光を見出した思いでした。

 しかし、市長は、「冬季オリンピック・パラリンピック招致をふまえ、将来の土地利用の動向を見据えながら、改めて延伸の検討を行う」という発言が継続され、いまだその検討が開始されていない状況であります。

 清田区は、「さっぽろ未来創生プラン」にうたわれた広域連携による一体的な観光振興、札幌圏への移住・定住の促進について、その役割を担える地域であります。加えて、札幌ドームから地域交流拠点である清田区役所周辺への地下鉄延伸がもたらす様々な効果を新たな要件として、地下鉄延伸の妥当性を検討する必要があると考えます。

 そこで質問です。先の市長選において、「清田方面への地下鉄延伸検討」を公約に掲げた理由、その思いについて、改めて市長にお聞きいたします。また、任期が折り返しを迎え、清田区民の要望に応えるべく検討を進めていくべきと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。

【吉岡亨副市長】

 地下鉄の清田方面への延伸については、平成23年度の総合交通計画策定の際に、利用者の予測に基づく収支見込を算出しており、地下鉄を延伸するために必要な収支結果が得られなかったということでございます。

地下鉄を清田区へ

 冬季オリンピック・パラリンピックを契機に清田方面の将来の土地利用や人の流れの変化も予想されることから、市長公約では、まちづくりの中で重要な視点の一つでもある地下鉄について、冬季オリンピック・パラリンピック招致と合わせて延伸を検討すると掲げられたものであります。

 現状では、冬季オリンピック・パラリンピックの招致動向が不透明であることや、札幌ドーム周辺の土地利用の方向性が定まっていないことから、これらを踏まえた将来需要を推計することが困難な状況にございます。

 今後、これらの条件が整った段階において、地下鉄延伸について検討をしていきたいと考えているところでございます。

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 地下鉄の清田方面延伸はかつて札幌市が、市の長期計画に正式に載せて、地域住民に約束していたことです。なかなか計画が進まないのは、本当に残念ですね。頑張ろう、清田区!

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