清田区と豊平区の町内会連合会などで構成する地下鉄東豊線建設促進期成会連合会(牧野晃会長)は1月26日(木)、北海道日本ハムファイターズに「札幌ドーム残留」を求める要望書を送ったことを明らかにしました。
要望書は1月24日付で、郵便で送付しました。同期成会は「札幌ドーム残留」がかなわぬ場合は、次善の策として「札幌ドーム周辺での新球場建設」を要望しています。
「札幌ドーム周辺」とは、札幌市が招致を目指している2026年冬季オリンピック・パラリンピックで選手村を計画し、大会後に「スポーツエリア構想」を掲げている地域のことです。
地下鉄東豊線建設促進期成会連合会は昭和56年に発足、地下鉄東豊線の豊平区、清田区への延伸を強く要望する活動を続けている住民団体です。
同期成会は、現在、福住止まりの地下鉄東豊線を清田区役所周辺まで約4キロ延長し、「札幌ドーム」「東月寒」「北野」「清田」の4駅の新設を求めています。
札幌市は昭和54年に「地下鉄50キロ構想」を打ち出し、これに基づき、東西線、東豊線などを建設、整備してきました。50キロ構想のうち、いまだ地下鉄が整備されていないのは清田延伸区間だけです。いわば積み残しになっている状態です。
また札幌市はかつて市の長期計画に清田延伸を正式に載せるとともに、市議会でも「清田地域まで地下鉄を延伸する」と公言してきた経緯があります。
日ハムが札幌ドームを使わないとなると、市営地下鉄の経営が危うくなり、地下鉄延伸にも大きな影響が出るとして、今回の要望となった次第です。
要望書の全文は次の通りです。
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要望書
平成29年1月24日
株式会社 北海道日本ハムファイターズ
代表取締役社長 竹田 憲宗 様
地下鉄東豊線建設促進期成会連合会
会 長 牧 野 晃
北海道日本ハムファイターズの「札幌ドーム残留」
あるいは「札幌ドーム周辺での新球場建設」について
( 要 望 )
貴職におかれましては、札幌市民に元気と勇気を与え、とりわけ地元豊平区、清田区のまちづくり並びに地域の活性化に、特段のご尽力をいただいていることに対し、心より敬意を表するとともに感謝を申し上げます。
当地下鉄東豊線建設促進期成会連合会は、昭和56年に豊平区と現在の清田区の連合町内会によって発足して以来、35年間にわたり東豊線の豊平区、清田区方面への路線延長について、札幌市をはじめ関係方面に対し要望活動を続けてまいりました。
平成6年の「豊水すすきの~福住」間の延伸実現後も、昭和54年の「札幌市総合交通対策調査審議会」の地下鉄50キロ構想で唯一実現されていない清田方面への延長について、豊平区、清田区民全体の意向を呈して、たゆまず運動を継続してまいりました。
昨年も7月1日に、秋元札幌市長に対し、「オリンピック開催招致」、「清田区の地域中心核整備」、「渋滞問題」の3つの観点より地下鉄延伸について要望を行ったところであります。この際、当期成会では、北海道日本ハムファイターズが本拠地を移転せず、札幌ドームに残留することを希望する旨、市長にお伝えいたしました。
(新球場構想特別チーム設立と他地区要望)
マスコミ報道によれば、昨年12月19日に、北海道日本ハムファイターズは新球場を建設して本拠地を札幌ドームから移す構想について親会社の日本ハム本社と共に検討を行う特別チームを設けると表明されました。さらに、12月20日には北広島市長が球団事務所を訪問され、北広島市が描くボールパーク構想の提案書を手交された事を知りました。
(札幌ドーム残留要望)
これまで地元として、北海道日本ハムファイターズへ残留要望を表明する機会を持つことができませんでしたが、この様に、札幌ドームからの移転構想検討の加速や他地区からの移転要望のみが盛んに報道されますと、我々地元地区としては、「このまま黙視しているわけにはいかない」、「北海道日本ハムファイターズの札幌ドーム残留要望を、北海道日本ハムファイターズや札幌市民・道民に強く意見表明すべきである」と感じたところであります。
(まちづくりにおける連携関係)
北海道日本ハムファイターズにおかれましては、札幌ドームにフランチャイズを移されて以来これまで、当期成会加盟の豊平・清田の多くの町連のまちづくりについて様々な面でご協力いただいてまいりました。一方で、北海道日本ハムファイターズが様々なイベントを行うときには、地区や町連会員がお手伝いさせていただくなど、相互に連携をとりながら長年にわたり、良好なパートナーシップ関係を続けてまいりました。この良好なパートナーシップ関係は、微力ではありますが、14年間の北海道日本ハムファイターズ躍進の安定した土台を支える一助になってきたものと自負しております。
しかしながら今回の本拠地移転検討について、我々地元地区は北海道日本ハムファイターズから正式な説明は受けておらず、一方的に移転検討が進められており、又、昨年9月、我々地元地区からの残留要望は「地元豊平・清田からの要望書のみを受け取ることはできない」ということで拒絶する一方で、昨年12月には北広島市からの提案書を受け取り大々的に報道発表されました。
この様な北海道日本ハムファイターズの検討の進め方は、せっかく長年にわたり築き上げてまいりました両者の貴重な信頼関係を損なう可能性があり極めて遺憾です。
(地元経済活性化と地下鉄東豊線の安定経営・延伸)
併せて、年間60試合近い札幌ドームでの試合を観戦する150万人以上のファンは、地元経済の活性化と地下鉄東豊線の安定経営ひいては東豊線延伸に非常に大きな影響力を及ぼしますので、北海道日本ハムファイターズの本拠地移転に関して、当期成会連合会は非常に強い危機感を持っております。
(移転構想)
当期成会連合会では、基本的には、北海道日本ハムファイターズに、これまで通り札幌ドームを継続使用していただきたいと考えております。
一方で、長期的な展望に立ったファンサービスの観点からは、マツダスタジアムのようなメジャーリーグの球場を模範にした新球場建設という発想も理解できるものでありますので、この場合においては、新球場の「札幌ドーム周辺での建設」を検討いただきたいと考えております。
札幌市は招致を目指す「2026年冬季オリンピック・パラリンピック」で、札幌ドーム周辺に選手村を計画し、大会後はトレーニング施設などの「スポーツエリアにする構想」を掲げております。これは北海道日本ハムファイターズが考えておられる「ボールパーク構想」と考え方を共有できるものと考えます。
この際「屋根なし球場も視野に入れて札幌ドームとの併用」も考えられるのではないでしょうか。用地確保や事業採算性、都心・道央圏からのアクセス面から有力であるとともに、北海道・札幌・日本のスポーツツーリズムにも貢献できると思います。
(清田方面のまちづくりと東豊線延伸)
当期成会連合会では、東豊線を福住駅から清田地区まで延伸し、清田区役所周辺に地下鉄ターミナル駅を整備することにより、清田区の地域中心核整備を進めるよう毎年札幌市に要望を続けております。地下鉄福住駅から東に札幌ドーム駅、東月寒駅、北野駅、清田駅(いずれも仮称)の4駅を新設し、東豊線を約4キロ延伸したいと考えております。
札幌ドーム駅の新設は北海道日本ハムファイターズのファンサービス向上に寄与すると同時に、東豊線延伸は交通アクセス向上により、清田区はもとより北広島や恵庭、千歳等の市外南東方面の新たなファン層開拓にも繋がるものと考えます。
同時に、北海道日本ハムファイターズの「札幌ドーム残留」あるいは「札幌ドーム周辺での新球場建設」は、地下鉄延伸と相まって清田方面のまちづくりに寄与いたします。
(「札幌ドーム残留」あるいは「札幌ドーム周辺での新球場建設」のお願い)
以上、北海道・札幌・日本のスポーツツーリズムへの貢献、地下鉄延伸と一体となった清田方面のまちづくりへの寄与、用地確保や事業採算性、都心・道央圏からのアクセス面での有利さ、などの観点から、当期成会連合会では「札幌ドーム残留」あるいは「札幌ドーム周辺での新球場建設」が最善であると考えます。
ご理解とご協力を賜りますよう心底よりお願いを申し上げます。
地下鉄東豊線建設促進期成会連合会
会長(清田地区町内会連合会会長) 牧野晃
会長代行(北野地区町内会連合会会長) 飯田淳二
副 会 長(豊平地区町内会連合会会長) 中川昭一
副 会 長(月寒地区町内会連合会会長) 池田博
副 会 長(福住地区町内会連合会会長) 戸崎良英
副 会 長(東月寒地区町内会連合会会長)有田京史
副 会 長(清田中央地区町内会連合会会長) 鈴木亨
副 会 長(平岡地区町内会連合会会長) 中川昇
監事(美園地区町内会連合会会長) 稲葉郁夫
監事(里塚・美しが丘地区町内会連合会会長) 大形修三
理事(清田地区商工振興会会長) 斎藤忠明
理事(札幌清田ライオンズクラブ会長) 笹出和彦
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